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転
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かえ
ふりがな文庫
“
転
(
かえ
)” の例文
旧字:
轉
不意に自己を失ったような引ッくり
転
(
かえ
)
り
方
(
かた
)
をした白衣の体には、どこから飛んで来るのやら、
得態
(
えたい
)
の知れぬ矢が突き刺さッていた。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
吉凶にかかわって日時を
転
(
かえ
)
るの旧慣を絶つとも、下気は泄出の様子までも公報する外国風を採るなどの事なきを望むと、かく答えた予の
書牘
(
しょとく
)
を読んで
十二支考:05 馬に関する民俗と伝説
(新字新仮名)
/
南方熊楠
(著)
私どもは何度か自分で神に
転
(
かえ
)
ろうと思って努力してみますが、できないで我らを牽転し給えと祈り求めます。それを牽転して下さるのはイエス・キリストです。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
うーむと、服部太蔵は、仰向けにひっくり
転
(
かえ
)
った。然し彼の浴びたのはミネ打ちであって、単に、眼を
眩
(
くらま
)
したに過ぎないらしい。
夏虫行燈
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
エレミヤ記に「エホバよ、汝はわが神なれば我を
牽転
(
ひきかえ
)
し給え、しからば我
転
(
かえ
)
るべし」(三一の一八)とあるごとく、自分で転りたいと思うが転れないという嘆きをもちます。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
▼ もっと見る
一閑は
刎
(
は
)
ね退いたが、もう七十ぢかい老齢である。体に粘ばりのないせいか、その勢いのまま、仰向けにひっくり
転
(
かえ
)
った。
濞かみ浪人
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
我まことにエフライムの
自
(
みずか
)
ら嘆くを聞けり、いわく汝は我を
懲
(
こら
)
しめ給う、我は
軛
(
くびき
)
に馴れざる
犢
(
こうし
)
のごとくに懲しめを受けたり、エホバよ、汝はわが神なれば我を
牽転
(
ひきかえ
)
し給え、しからば我
転
(
かえ
)
るべし。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
横になっている者も、仰向けにひっくり
転
(
かえ
)
っている者も、
胡坐
(
あぐら
)
の中へ
鴨
(
かも
)
のように首を突ッこんでいる者も——
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
槍の千段を持って引っ張っていた薩兵は、勢いよく後ろへ引っくり
転
(
かえ
)
った。露八は、離した槍へまた飛びついて、
引
(
ひ
)
っ
奪
(
た
)
くるとすぐ、相手の者が
起
(
た
)
ち上がるところを
松のや露八
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すると、遊女の一人が、褌の端をつかまえて、引っくり
転
(
かえ
)
す。法師は大ゲサに
蛙腹
(
かえるばら
)
を仰向ける。
私本太平記:02 婆娑羅帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
死んだと思った途端に、上の横竹が折れたのか、古い綱が切れたのか、春作は、流しの手桶の上へ、ひっくり
転
(
かえ
)
っていた。桶の水をかぶったので、思わず、大きな声を上げたらしい。
魚紋
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
すてんと、勢いよくまた
仆
(
たお
)
れた。こんどは起てなかった。左の脚の
関節
(
かんせつ
)
あたりから出血している。引っくり
転
(
かえ
)
された亀のような形をして、官兵衛はまだ
利
(
き
)
く片脚と両手の槍を振りまわしていた。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
つい百日ほどな間に世は一ぺんに引っくり
転
(
かえ
)
った。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
九兵衛はクルリと一つ
転
(
かえ
)
って居坐りになりながら
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
抱きついて、引っくり
転
(
かえ
)
した。
宮本武蔵:03 水の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
転
常用漢字
小3
部首:⾞
11画
“転”を含む語句
転覆
移転
転々
寝転
転倒
転生
廻転
回転
運転手
突転
一等運転士
転寝
自転車
輾転
有為転変
転輾
化転
転手古舞
寐転
宛転
...