“輾転”のいろいろな読み方と例文
旧字:輾轉
読み方割合
てんてん92.6%
ねがえり3.7%
コイマロビ3.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は、冷たいゆかの上へ、仰向けに倒れて、輾転てんてんともがき廻った。——保土ヶ谷の宿しゅくで聞えた尺八の鈴慕れいぼが耳のなかによみがえってくる。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
寝付が悪いというお久が今夜はよくねむって、寝坊だと笑われている自分が今夜はうして睡られそうもないので、お菊は幾たびか輾転ねがえりした。
黄八丈の小袖 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
是に大穴牟遅神、其兎に教え給わく今とく此水門ミナトに往きて、水以て汝が身を洗い、即ち其水門の蒲黄カマノハナを取りて、其上に輾転コイマロビてば、汝が身もとのハダのごと、必ず癒えなん者ぞと教え給いしき。
比較神話学 (新字新仮名) / 高木敏雄(著)