車軸しやぢく)” の例文
此時このとき今迄いまゝで晴朗うらゝかであつた大空おほぞらは、る/\うち西にしかたからくもつてて、熱帶地方ねつたいちほう有名いうめい驟雨にわかあめが、車軸しやぢくながすやうにつてた。
はゝがまだ存生ぞんじやうときだつた。……一夏あるなつ暮方くれがたからすさまじい雷雨らいうがあつた……電光いなびかり絶間たえまなく、あめ車軸しやぢくながして、荒金あらがねつちくるまは、とゞろきながら奈落ならくそこしづむとおもふ。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かうして樹立こだちづれば、まちかた車軸しやぢくながあめなりき。
森の紫陽花 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)