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蹶起
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はねお
ふりがな文庫
“
蹶起
(
はねお
)” の例文
宮はやにはに
蹶起
(
はねお
)
きて、立たんと為れば脚の
痛
(
いたみ
)
に
脆
(
もろ
)
くも倒れて
効無
(
かひな
)
きを、
漸
(
やうや
)
く
這寄
(
はひよ
)
りて貫一の脚に
縋付
(
すがりつ
)
き、声と涙とを争ひて
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
「お村殿には御用人何某と人目を忍ばれ
候
(
さふらふ
)
」と
欺
(
あざむ
)
きければ、短慮無謀の
平素
(
ひごろ
)
を、酒に
弥暴
(
いやあら
)
く、怒気烈火の
如
(
ごと
)
く心頭に発して、
岸破
(
がば
)
と
蹶起
(
はねお
)
き、
枕刀
(
まくらがたな
)
押取
(
おつと
)
りて、一文字に
馳出
(
はせい
)
で
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
「早くしねえかい、べらぼうめ。」と叱るがごとくにいって、
衝
(
つ
)
と縁側に出た、滝太郎はすっくと立った。しばらくして、あれといったが、お雪は
蹶起
(
はねお
)
きようとして
燈
(
ともし
)
を消した。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
丁
(
ちよう
)
と
中
(
あた
)
りて
痿
(
ひる
)
むその時、貫一は
蹶起
(
はねお
)
きて三歩ばかりも
逭
(
のが
)
れしを
打転
(
うちこ
)
けし檳榔子の
躍
(
をど
)
り
蒐
(
かか
)
りて、
拝打
(
をがみうち
)
に
下
(
おろ
)
せる杖は
小鬢
(
こびん
)
を
掠
(
かす
)
り、肩を
辷
(
すべ
)
りて、
鞄
(
かばん
)
持つ手を
断
(
ちぎ
)
れんとすばかりに
撲
(
う
)
ちけるを
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
予は叫ばむとするに声
出
(
い
)
でず、
蹶起
(
はねお
)
きて逃げむと
急
(
あせ
)
るに、
磐石一座
(
ばんじやくいちざ
)
夜着を圧して、身動きさへも
得
(
え
)
ならねば、我あることを気取らるまじと、
愚
(
おろか
)
や
一縷
(
いちる
)
の
鼻息
(
びそく
)
だもせず、心中に仏の
御名
(
みな
)
を
唱
(
とな
)
へながら
妖怪年代記
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
“蹶起”の意味
《名詞》
蹶起(けっき)
思いきって立ち上がり、行動すること。
(出典:Wiktionary)
蹶
漢検1級
部首:⾜
19画
起
常用漢字
小3
部首:⾛
10画
“蹶”で始まる語句
蹶
蹶然
蹶立
蹶飛
蹶散
蹶落
蹶倒
蹶做
蹶張
蹶躓