踏鳴ふみなら)” の例文
「どうしたどころかい、近頃評判なもんだ。これで五丁町を踏鳴ふみならすんだぜ、お前も知ってるだろう、一昨年おとどし仁和加にわか狒々ひひ退治の武者修行をした大坂家の抱妓かかえな。」
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
差掛さしかけさせくつしと/\と踏鳴ふみならし靜々とぞ歩行あゆみける附從つきしたがふ小姓こしやうの面々には麻上下あさがみしも股立もゝだちを取て左右を守護しゆごしける引續ひきつゞいて常樂院天忠和尚てんちうをしやうむらさきの衣に白地の袈裟けさを掛け殊勝しゆしようげに手に念珠ねんじゆ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
其側そのそば小使こづかひや、看護婦かんごふくつ煉瓦れんぐわゆか音高おとたか踏鳴ふみならして往來わうらいし、病院服びやうゐんふくてゐるせた患者等くわんじやらとほつたり、死人しにんかつす、不潔物ふけつぶつれたうつはをもつてとほる。子供こどもさけぶ、通風とほりかぜはする。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
そのそば小使こづかいや、看護婦かんごふくつ煉瓦れんがゆか音高おとたか踏鳴ふみならして往来おうらいし、病院服びょういんふくているせた患者等かんじゃらとおったり、死人しにんかつす、不潔物ふけつぶつれたうつわをもってとおる。子供こどもさけぶ、通風とおりかぜはする。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
同時に、ど、ど、ど、ど、どんと床板を踏鳴ふみならして
湯島詣 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)