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踏石
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ふみいし
ふりがな文庫
“
踏石
(
ふみいし
)” の例文
六月に氷をみる事江戸の目には
最珍
(
いとめづら
)
しければ立よりて
熟視
(
よくみれ
)
ば、深さ五寸
計
(
ばかり
)
の箱に水をいれその中に
小
(
ちひさ
)
き
踏石
(
ふみいし
)
ほどの雪の氷をおきけり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
階段の
踏石
(
ふみいし
)
が
尻
(
しり
)
に冷たく、二人は近来
稀
(
まれ
)
な空腹を感じる。
欠伸
(
あくび
)
をしたり、
心窩
(
みぞおち
)
を
握拳
(
にぎりこぶし
)
で叩いたりして、その激しさを訴える。
にんじん
(新字新仮名)
/
ジュール・ルナール
(著)
作松が
怒鳴
(
どな
)
つてゐるのは、中庭に
背
(
そむ
)
いて、庭木戸に面した、二番目娘あやめの部屋の前、
踏石
(
ふみいし
)
の上に立つたまゝ、縁側へ手を突いて、部屋の中を覗く恰好になつたまゝ
銭形平次捕物控:090 禁制の賦
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
ところが日本の家屋になると
縁側
(
えんがわ
)
というものがありまして、その
踏石
(
ふみいし
)
には
庭下駄
(
にわげた
)
がある。
俳句への道
(新字新仮名)
/
高浜虚子
(著)
その内に彼等の
旅籠
(
はたご
)
の庭には、もう
百日紅
(
ひゃくじつこう
)
の花が散って、
踏石
(
ふみいし
)
に落ちる日の光も次第に弱くなり始めた。二人は苦しい焦燥の中に、三年以前返り打に遇った左近の
祥月命日
(
しょうつきめいにち
)
を迎えた。
或敵打の話
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
▼ もっと見る
そっと金の
釵
(
かんざし
)
を質に入れて、その金で親類の家をかたっぱしから探して、
佳
(
よ
)
い花の種を買って植えたが、数月の中に、家の入口、
踏石
(
ふみいし
)
、
垣根
(
かきね
)
、便所にかけて花でない所はなくなった。
嬰寧
(新字新仮名)
/
蒲 松齢
(著)
「上の
雪隱
(
せんち
)
と言ひ、風呂場の
踏石
(
ふみいし
)
と言ひ、この家には
祟
(
たゝ
)
り
氣
(
け
)
のあるもんが多い。」
天満宮
(旧字旧仮名)
/
上司小剣
(著)
寒竹の垣根つづきの細道を、寒竹の竹の子を抜きながらゆくと何処でか
藪鶯
(
やぶうぐいす
)
が鳴いている。カラカラと、
辷
(
すべ
)
りのいい門の戸をあけると、
踏石
(
ふみいし
)
だけ残して、いろとりどりな松葉
牡丹
(
ぼたん
)
が一面。
旧聞日本橋:12 チンコッきり
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
庭先
(
にわさき
)
へ
降
(
お
)
りようとして、やみのなかにそれと見えた、
沓脱石
(
くつぬぎいし
)
へ足をかけると、こはいかに、それは庭の
踏石
(
ふみいし
)
ではなくて、ふわりとしたものが、足の
裏
(
うら
)
にやわらかくグラついたかと思うと
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
六月に氷をみる事江戸の目には
最珍
(
いとめづら
)
しければ立よりて
熟視
(
よくみれ
)
ば、深さ五寸
計
(
ばかり
)
の箱に水をいれその中に
小
(
ちひさ
)
き
踏石
(
ふみいし
)
ほどの雪の氷をおきけり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
向柳原の八五郎のところを
踏石
(
ふみいし
)
に、お品が平次に報告して來たのです。
銭形平次捕物控:247 女御用聞き
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
踏石
(
ふみいし
)
に
小笹
(
こざさ
)
をあしらつたのは、詩人
室生犀星
(
むろふさいせい
)
の家。
続野人生計事
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
と、大きな
踏石
(
ふみいし
)
の前を指さした。
黒田如水
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
春にいたれば寒気地中より
氷結
(
いて
)
あがる。その力
礎
(
いしずへ
)
をあげて
椽
(
えん
)
を
反
(
そら
)
し、あるひは
踏石
(
ふみいし
)
をも持あぐる。冬はいかほど
寒
(
かん
)
ずるともかゝる事なし。さればこそ雪も春は
凍
(
こほり
)
て
輴
(
そり
)
をもつかふなれ。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
春にいたれば寒気地中より
氷結
(
いて
)
あがる。その力
礎
(
いしずへ
)
をあげて
椽
(
えん
)
を
反
(
そら
)
し、あるひは
踏石
(
ふみいし
)
をも持あぐる。冬はいかほど
寒
(
かん
)
ずるともかゝる事なし。さればこそ雪も春は
凍
(
こほり
)
て
輴
(
そり
)
をもつかふなれ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
踏
常用漢字
中学
部首:⾜
15画
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
“踏石”で始まる語句
踏石撮香芹