“詔(の)” の例文
「現御神(アキツミカミ)と大八島国所知(シラス)天皇が大命(おおみこと)らまと詔(の)りたまふ大命を集侍(うごなわ)れる皇子等王臣百官人等天下公民諸(もろもろ)聞食(きこしめ)さへと詔る」(下略)と。
道鏡 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)
ここにその招(を)ぎし四八尺(やさか)の勾璁(まがたま)、鏡、また草薙(くさなぎ)の劒、また常世(とこよ)の思金の神、手力男(たぢからを)の神、天の石門別(いはとわけ)の神五を副へ賜ひて詔(の)りたまはくは
かれ詔らしめ給へらくは、汝とつがずてあれ、今喚(め)してむと詔(の)らしめ給ひて、宮に還りましき。かれ其の赤猪子、天皇のみことを仰ぎ待ちて既に八十歳を経たりき。
枕物狂 (新字旧仮名) / 川田順(著)
「是の白き猪に化れる者は其神の使者にこそあらめ」と詔(の)りたもうたとあるのが文献の始(はじまり)である。
二、三の山名について (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
否(いな)といへど語れ語れと詔(の)らせこそ志斐(しひ)いは奏(まを)せ強語(しひがたり)と詔(の)る 〔巻三・二三七〕 志斐嫗
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
『こはわがものならじ去(い)ねよ、』と詔(の)らす
独絃哀歌 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
父の御神(みかみ)詔(の)りたまへば
新頌 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ここに大久米の命、天皇の命を、その伊須氣余理比賣に詔(の)る時に、その大久米の命の黥(さ)ける利目(とめ)七を見て、奇(あや)しと思ひて、歌ひたまひしく
尋常と異った形貌を具(そな)えた山が神の坐す所と思われていたことは、峰岫(ほうしゅう)重畳して美麗(うるわ)しきこと甚し、若(も)しくは神其山に在るかと詔(の)らせ給うたことから察せられるのである。
山の今昔 (新字新仮名) / 木暮理太郎(著)
父の御神(みかみ)詔(の)りたまへば
新頌 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
太子(ひつぎのみこ)正勝吾勝勝速日(まさかあかつかちはやび)天の忍穗耳(おしほみみ)の命に詔(の)りたまはく、「今葦原の中つ國を平(ことむ)け訖(を)へぬと白す。かれ言よさし賜へるまにまに、降りまして知らしめせ」