こし)” の例文
会社がありましてね、そこで大げさにこしらえて分けるんです。あたし達はそこの会社の株主でもあり支店でもありますんでね。それから納豆も。
豆腐買い (新字新仮名) / 岡本かの子(著)
本當ほんたうやつなれば、今度こんどぼくくつしたをみてたまはるときれにもなにこしらへてたまはれ、よろしきか姉樣ねえさま屹度きつとぞかし姉樣ねえさま、と熱心ねつしんにたのみて、覺束おぼつかなき承諾しようだくことば其通そのとほさとしつたふれば
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
自分ながら決して強い男とは思つてゐない。考へると、上京以来自分の運命は大概与次郎のめにこしらへられてゐる。しかも多少の程度に於て、和気靄然あいぜんたる翻弄を受ける様にこしらへられてゐる。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
しまいに肩にかけた箱の中から真鍮しんちゅうこしらえた飴屋あめやふえを出した。
夢十夜 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)