被害ひがい)” の例文
阿蘇あそ火山灰かざんばひはこの地方ちほうで『よな』ととなへられてゐるが、被害ひがいたん阿蘇あそのみにとゞまらずして、大分縣おほいたけんにまでもおよぶことがある。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
なんといっても家がぺっちゃんこになったソンキの家が被害ひがいの第一番だとみんながいうので、つぎには荒神様こうじんさまの上にあるソンキの家へむかった。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
平次は早くも、そんなことに氣が付きましたが、尾張家には被害ひがいがなかつたので、荒立てるまでもあるまいと言つた樣子で、そのまゝ戻つてしまひました。
「そう云う差別なら、誇大妄想狂こだいもうぞうきょう被害ひがい妄想狂との間にもある。」
路上 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
「どうして、意外いがい被害ひがいなので」
神州天馬侠 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
かういふ種類しゆるい建物たてもの設計せつけい施工しこうによつて地震ぢしんいためられる模樣もようかはるけれども、おほくの場合ばあひ地上階ちじようかい比較的ひかくてき丈夫じようぶ出來できてゐるため被害ひがいすくな
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
ヴェスヴィオの山麓さんろくにあつたシラキュラニウムのまち泥流でいりゆうのためにうづめられたが、このごろ開掘かいくつせられてある。天明てんめい淺間噴火あさまふんかける泥流でいりゆう被害ひがいまへべたとほりである。
火山の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)
前記ぜんきごと地形ちけい沿岸えんがんおい多少たしよう被害ひがいることもある。
地震の話 (旧字旧仮名) / 今村明恒(著)