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虐
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いぢ
ふりがな文庫
“
虐
(
いぢ
)” の例文
「とに角お上と云ふ奴があんまり
滅茶
(
めちや
)
な
虐
(
いぢ
)
め方をしやがるからみんながいぢけちやつたんだ。人間が堪へる力にも限度があるからな。」
青銅の基督:――一名南蛮鋳物師の死
(新字旧仮名)
/
長与善郎
(著)
何故外の用を先にしたと言つて給仕を
虐
(
いぢ
)
めてゐたつけが、感情を發表するに正直だといふ點では、我々は遠く逢坂に及ばないよ。
我等の一団と彼
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
悪いこと云はねえから、早う国へ帰つて親ごの云ふことを聞いて家にゐるが好えだ。親に
虐
(
いぢ
)
められるぐれえ何でもねえだ。あたりめえだ。
ある職工の手記
(新字旧仮名)
/
宮地嘉六
(著)
三度の食ひ物もあてがひ
扶持
(
ぶち
)
、飯が一杯に味噌汁少々、漬物が二た片、盆も正月も、それで押つ通したといふから、大した
虐
(
いぢ
)
めやうぢやありませんか
銭形平次捕物控:253 猫の首環
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
何よりも圭子を失望させたのは、父親に言はれて来たらしい、
虐
(
いぢ
)
められたら警察へ飛込むのだといふことだつた。それに彼女は、何もかも知つてゐた。
チビの魂
(新字旧仮名)
/
徳田秋声
(著)
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特に新入生を
虐
(
いぢ
)
めさうな
大兵
(
だいひやう
)
なものとかは、三年生と一緒に東寮に移らなければならなかつたが、私は運よく西寮に止まり、もちろん室長でこそなかつたにしろ
途上
(新字旧仮名)
/
嘉村礒多
(著)
一週間に二三度どころか一日に一度も二度も、寧ろ續けさまに、ジョンは、私を、
虐
(
いぢ
)
めたり、
酷
(
ひど
)
い目に遭はせたりした。私の全身の、あらゆる神經は、ジョンを怖れてをつた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
權三 寄つて
集
(
たか
)
つておればかり
虐
(
いぢ
)
めちやあ困るな、助の野郎め、狡い奴だ。おぼえてゐろ。
権三と助十
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
すると
此
(
こ
)
の
嫁
(
よめ
)
を
姉
(
あね
)
と
番頭
(
ばんとう
)
とで
虐
(
いぢ
)
めたので、
嫁
(
よめ
)
は
辛
(
つら
)
くて
居
(
ゐ
)
られないから、
実家
(
さと
)
へ
帰
(
かへ
)
ると、
親父
(
おやぢ
)
は
昔気質
(
むかしかたぎ
)
の
武士
(
ぶし
)
だから、なか/\
肯
(
き
)
かない、
去
(
さ
)
られて
来
(
く
)
るやうな者は
手打
(
てうち
)
にしてしまふ
塩原多助旅日記
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
夜は夜で毎晩鷄の鳴く時分までもそんなことを云ひ出しては人を
虐
(
いぢ
)
め拔いてやがつて、誰が出て行つてやるもんか! 一生でも取附いてやるからね……惡黨! 薄情野郎奴! 忘れやがつたかよ
蠢く者
(旧字旧仮名)
/
葛西善蔵
(著)
渠が忠一を
虐
(
いぢ
)
めることが厳しければ厳しい程、他の生徒は渠を偉い教師の様に思つた。
足跡
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
さうして、リード夫人のゐないところでは、ジョンは、もつとひどく、私を
虐
(
いぢ
)
めた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
『マ
酷
(
ひど
)
い! 散々人を
虐
(
いぢ
)
めて置いて。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
『何故? モウ
虐
(
いぢ
)
めませんよ。』
鳥影
(旧字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
虐
常用漢字
中学
部首:⾌
9画
“虐”を含む語句
虐殺
暴虐
虐遇
惨虐
虐待
残虐
嗜虐
殘虐
苛虐
凌虐
淫虐的
虐使
自虐
嗜虐的
暴虐者
弑虐
悪虐
小児虐待
嗜虐症
頑冥暴虐
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