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『蠢く者』
ふりがな文庫
『
蠢く者
(
うごめくもの
)
』
父は一昨年の夏、六十五で、持病の脚氣で、死んだ。前の年義母に死なれて孤獨の身となり、急に家財を片附けて、年暮れに迫つて前觸れもなく出て來て、牛込の弟夫婦の家に居ることになつたのだ。その時分から父はかなり歩くのが難儀な樣子だつた。杖無しには一 …
著者
葛西善蔵
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「中央公論」1924(大正13)年4月
文字種別
旧字旧仮名
読書目安時間
約29分(500文字/分)
朗読目安時間
約48分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
虐
(
いぢ
)
手應
(
てごた
)
效
(
き
)
正面
(
まとも
)
浮腫
(
むく
)
訊
(
き
)