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草穂
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くさぼ
ふりがな文庫
“
草穂
(
くさぼ
)” の例文
「えいねぼう。おれが来たしるしだけつけて置こう。」と云いながら柏の木の下の枯れた
草穂
(
くさぼ
)
をつかんで四つだけ結び合いました。
若い木霊
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
みんなは七つ森の
機嫌
(
きげん
)
の悪い暁の脚まで来た。道が
俄
(
には
)
かに青々と曲る。その曲り角におれはまた空にうかぶ
巨
(
おほ
)
きな
草穂
(
くさぼ
)
を見るのだ。
秋田街道
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そこらの枯れた
草穂
(
くさぼ
)
をつかんで、あちこちに四つ、結び目をこしらえて、やっと安心したように、また藤の蔓をすこし口に入れてあるきだしました。
タネリはたしかにいちにち噛んでいたようだった
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
二人は足でけむりのような茶色の
草穂
(
くさぼ
)
をかきわけて見ましたが、ルビーの
絵
(
え
)
の
具皿
(
ぐざら
)
はそこに
落
(
お
)
ちていませんでした。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
嘉十
(
かじふ
)
はにはかに
耳
(
みゝ
)
がきいんと
鳴
(
な
)
りました。そしてがたがたふるえました。
鹿
(
しか
)
どもの
風
(
かぜ
)
にゆれる
草穂
(
くさぼ
)
のやうな
気
(
き
)
もちが、
波
(
なみ
)
になつて
伝
(
つた
)
はつて
来
(
き
)
たのでした。
鹿踊りのはじまり
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
ただそこから風や
草穂
(
くさぼ
)
のいい
性質
(
せいしつ
)
があなたがたのこころにうつって見えるならどんなにうれしいかしれません。
サガレンと八月
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
知らない
草穂
(
くさぼ
)
が静かにゆらぎ、少し強い風が来る時は、どこかで何かが合図をしてでも居るやうに、一面の草が、それ来たっとみなからだを伏せて避けました。
種山ヶ原
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
そのとき私は大へんひどく
疲
(
つか
)
れていてたしか風と
草穂
(
くさぼ
)
との
底
(
そこ
)
に
倒
(
たお
)
れていたのだとおもいます。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
黄色な
草穂
(
くさぼ
)
はかがやく
猫睛石
(
キャッツアイ
)
、いちめんのうめばちそうの花びらはかすかな
虹
(
にじ
)
を
含
(
ふく
)
む
乳色
(
ちちいろ
)
の
蛋白石
(
たんぱくせき
)
、とうやくの
葉
(
は
)
は
碧玉
(
へきぎょく
)
、そのつぼみは
紫水晶
(
アメシスト
)
の美しいさきを
持
(
も
)
っていました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
却
(
かえ
)
って私は
草穂
(
くさぼ
)
と風の中に白く
倒
(
たお
)
れている私のかたちをぼんやり思い出しました。
インドラの網
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
鹿どもの風にゆれる
草穂
(
くさぼ
)
のような気もちが、波になって伝わって来たのでした。
鹿踊りのはじまり
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
いつか
霧
(
きり
)
がすうっとうすくなって、お日さまの光が
黄金色
(
きんいろ
)
に
透
(
すきとお
)
ってきました。やがて風が
霧
(
きり
)
をふっと
払
(
はら
)
いましたので、
露
(
つゆ
)
はきらきら光り、きつねのしっぽのような茶色の
草穂
(
くさぼ
)
は
一面
(
いちめん
)
波
(
なみ
)
を立てました。
虹の絵の具皿:(十力の金剛石)
(新字新仮名)
/
宮沢賢治
(著)
草
常用漢字
小1
部首:⾋
9画
穂
常用漢字
中学
部首:⽲
15画
“草”で始まる語句
草鞋
草
草履
草臥
草叢
草原
草木
草鞋穿
草花
草双紙