“花垣”の読み方と例文
読み方割合
はながき100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
大木の森のような木が深く奥にはあって、田舎いなからしい花垣はながきなどがわざと作られていた。昔の思われる花橘はなたちばな撫子なでしこ薔薇そうび木丹くたになどの草木を植えた中に春秋のものも配してあった。
源氏物語:21 乙女 (新字新仮名) / 紫式部(著)
草樹くさきの影の伸びるとともに、親雀につれて飛び習う、仔の翼は、次第に、次第に、上へ、上へ、自由に軽くなって、花垣はながきたけを切るのが、四、五たび馴れると見るうちに、がけをなぞえに
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
有無うむあいだまよひしこゝろもとこゝろかへりしときは、花垣はながきつきたかんで、ながれにうつるかげわれ一人ひとりになりぬ、さるにてもひとたれならん、隣家となり植木屋うへきやきゝたるが、おもひのほか人品ひとがらかなと
たま襻 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)