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胸前
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むなさき
ふりがな文庫
“
胸前
(
むなさき
)” の例文
ちええ、面倒だ。と剣を
揮
(
ふる
)
い、
胸前
(
むなさき
)
目懸けて突込みしが、心
急
(
せ
)
きたる手元狂いて、肩先ぐざと突通せば、きゃッと
魂消
(
たまぎ
)
る下枝の声。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「未だ帰りませんで……。」とそこへ窮屈さうに小さく坐つて、何時も叱られる
胸前
(
むなさき
)
の
拡
(
はだか
)
りを取締て居る。
茗荷畠
(新字旧仮名)
/
真山青果
(著)
われは
胸前
(
むなさき
)
に合掌して、神よ、詩人も亦汝の預言者なり、その聲は寺裏に法を説く僧侶より大なるべし、我に力あらせ給へ、我心の清きを護り給へと念じたり。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
掻い垂らす、
胸前
(
むなさき
)
や
新頌
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
背
(
せなか
)
を
抱
(
いだ
)
くように
背後
(
うしろ
)
に立った按摩にも、
床几
(
しょうぎ
)
に近く裾を投げて、向うに腰を掛けた女房にも、目もくれず、
凝
(
じっ
)
と天井を仰ぎながら、
胸前
(
むなさき
)
にかかる湯気を忘れたように手で
捌
(
さば
)
いて
歌行灯
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
掻い垂らす、
胸前
(
むなさき
)
や
新頌
(旧字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
普門品
(
ふもんぼん
)
、大悲の
誓願
(
ちかい
)
を祈念して、下枝は気息
奄々
(
えんえん
)
と、
無何有
(
むかう
)
の里に入りつつも、
刀尋段々壊
(
とうじんだんだんね
)
と唱うる時、得三は白刃を取直し、電光
胸前
(
むなさき
)
に
閃
(
きらめ
)
き来りぬ。この景この時、室外に声あり。
活人形
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
月が
射
(
さ
)
して、その肉は
蒼
(
あお
)
く、その骨は白く見ゆるまで、冷えて霜を浴びたようになったのを、
往来
(
ゆきき
)
の仕事師が見附けて、大坂屋へ抱え込むと、気が付いたが、急に
胸前
(
むなさき
)
へ
差込
(
さしこみ
)
が来てから
湯島詣
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ト
斜
(
ななめ
)
に、がッくりと
窪
(
くぼ
)
んで暗い、崕と石垣の間の、遠く明神の裏の石段に続くのが、
大蜈蚣
(
おおむかで
)
のように
胸前
(
むなさき
)
に
畝
(
うね
)
って、突当りに
牙
(
きば
)
を
噛合
(
かみあ
)
うごとき、小さな黒塀の忍び
返
(
がえし
)
の下に、
溝
(
どぶ
)
から
這上
(
はいあが
)
った
蛆
(
うじ
)
の
売色鴨南蛮
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
胸
常用漢字
小6
部首:⾁
10画
前
常用漢字
小2
部首:⼑
9画
“胸”で始まる語句
胸
胸倉
胸襟
胸算用
胸毛
胸板
胸騒
胸算
胸高
胸乳