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羽叩
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はばた
ふりがな文庫
“
羽叩
(
はばた
)” の例文
この時、はたはたと聞き慣れぬ鳥の
羽叩
(
はばた
)
きの音がした。振り向くと、赤い毛に紫の交った大きな鳥が二羽、高い木の上に巣を作っていた。
森の暗き夜
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
小説家の友人は、この機会を
外
(
はづ
)
さないで、作家と本屋とを結びつけようと考へたので、
予
(
あらかじ
)
めその由を通じると、本屋は雀のやうに
羽叩
(
はばた
)
きをして喜んだ。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
霧を
透
(
とお
)
した朝日の光りを区切ったために、七色の虹となって浮き立ちながら花壇の上で
羽叩
(
はばた
)
く鶴の胸毛をだんだんにその横から現してゆくのが映っていた。
日輪
(新字新仮名)
/
横光利一
(著)
狹
(
せば
)
い
家
(
いへ
)
の
内
(
うち
)
に
羽叩
(
はばた
)
く
鷄
(
にはとり
)
の
聲
(
こゑ
)
がけたゝましく
耳
(
みゝ
)
の
底
(
そこ
)
へ
響
(
ひゞ
)
いた。おつぎはまだすや/\として
眠
(
ねむ
)
つて
居
(
ゐ
)
る。
戸
(
と
)
の
隙間
(
すきま
)
が
瞼
(
まぶた
)
を
開
(
ひら
)
いたやうに
明
(
あか
)
るくなつた
時
(
とき
)
鷄
(
にはとり
)
が
復
(
ま
)
た
甲走
(
かんばし
)
つて
鳴
(
な
)
いた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
お宮の松には
梟
(
ふくろう
)
が
棲
(
す
)
んでいたのじゃがと、その
不気味
(
ぶきみ
)
な鳴声を思いだしながら、暗い
梢
(
こずえ
)
を見上げていると、その木蔭から一羽の鳥が
羽叩
(
はばた
)
きして空を横切っているような気がした。
入江のほとり
(新字新仮名)
/
正宗白鳥
(著)
▼ もっと見る
あたかも籠の禽が俄に放されて九天に飛ばんとして
羽叩
(
はばた
)
きするような大元気となった。
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
奇怪な
叫声
(
さけびごえ
)
と共に凄じい
羽叩
(
はばた
)
きをする。
廃灯台の怪鳥
(新字新仮名)
/
山本周五郎
(著)
けれど、その声は空しく
木精
(
こだま
)
に響いたばかりだ。
魂消
(
たまげ
)
たものかパタパタと鳥の
羽叩
(
はばた
)
きしたのが聞えた。
越後の冬
(新字新仮名)
/
小川未明
(著)
羽
常用漢字
小2
部首:⽻
6画
叩
漢検準1級
部首:⼝
5画
“羽”で始まる語句
羽
羽織
羽搏
羽二重
羽目
羽根
羽子
羽音
羽衣
羽毛