粗略そりやく)” の例文
以て御内意伺ひし處上樣うへさまには御覺悟有せらるゝとの仰なり隨分粗略そりやくなく御取計ひ有べく候なほ御機嫌ごきげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さればおみせ旦那だんなとてもとゝさんかゝさんをも粗略そりやくにはあそばさず、常々つね/\大切たいせつがりてとこにおへなされし瀬戸物せともの大黒樣たいこくさまをば、れいつぞや坐敷ざしきなかにて羽根はねつくとてさわぎしとき
たけくらべ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
一年ひとゝせ夏の頃、江戸より来りたる行脚あんぎや俳人はいじんとゞめおきしに、いふやう、此国の所々にいたり見るに富家ふかにはには手をつくしたるもあれど、かきはいづれも粗略そりやくにて仮初かりそめに作りたるやうなり
一年ひとゝせ夏の頃、江戸より来りたる行脚あんぎや俳人はいじんとゞめおきしに、いふやう、此国の所々にいたり見るに富家ふかにはには手をつくしたるもあれど、かきはいづれも粗略そりやくにて仮初かりそめに作りたるやうなり
粗略そりやくに致すなと申渡し其まゝ駕籠に追尾おひつきけりされば藤八はヤヽ御取上下さると歟ハヽア有難や嬉しやと涙を流し頭を大地へ摺付々々すりつけ/\伏拜ふしをがめばお節も餘りの嬉しさにウンと後へ仰向反のけぞりまゝしばし正氣を失たり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)