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端座
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たんざ
ふりがな文庫
“
端座
(
たんざ
)” の例文
翁は今日も余等が寝て居る内に、山から引いた氷の様な水を浴び、香を
焼
(
た
)
いて神明に祈り、机の前に
端座
(
たんざ
)
して老子を読んだのである。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「いま、お願いして来た。十年一日のように、あの
茶頭巾
(
ちゃずきん
)
を召され、冬日の障子のうちに、じっと、
端座
(
たんざ
)
しておられるおすがたを拝すと、やはりお
年齢
(
とし
)
が思われる」
梅里先生行状記
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宿屋の一室に
端座
(
たんざ
)
し、過去を思い、現在を
慮
(
おもんばか
)
りて、深き憂いに沈み、婦女の身の
最
(
い
)
とど
果敢
(
はか
)
なきを感じて、つまらぬ
愚痴
(
ぐち
)
に同志を
恨
(
うら
)
むの念も起りたりしが、
復
(
ま
)
た思いかえして
妾の半生涯
(新字新仮名)
/
福田英子
(著)
密
(
ひそ
)
かに持って来て寝床の上に
端座
(
たんざ
)
し鏡を見ながら我が眼の中へ針を
突
(
つ
)
き
刺
(
さ
)
した針を
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
その
趣味
(
しゆみ
)
の
澁
(
しぶ
)
い
例
(
れい
)
を
擧
(
あ
)
げると、
三上
(
みかみ
)
がその
著名
(
ちよめい
)
なる
東京市内出沒行脚
(
とうきやうしないしゆつぼつあんぎや
)
をやつて、
二十日
(
はつか
)
も
歸
(
かへ
)
つて
來
(
こ
)
ないと
時雨
(
しぐれ
)
さんは、
薄暗
(
うすぐら
)
い
部屋
(
へや
)
の
中
(
なか
)
で
端座
(
たんざ
)
して、たゞ
一人
(
ひとり
)
双手
(
もろて
)
に
香爐
(
かうろ
)
を
捧
(
さゝ
)
げて、
香
(
かう
)
を
聞
(
き
)
いてゐる。
長谷川時雨が卅歳若かつたら
(旧字旧仮名)
/
直木三十五
(著)
“端座”の意味
《名詞》
正しい姿勢できちんと座ること。正座。
何もせず座っていること。また、ただぼんやり一日過ごすこと。
(出典:Wiktionary)
端
常用漢字
中学
部首:⽴
14画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“端”で始まる語句
端
端折
端書
端緒
端唄
端然
端近
端々
端居
端倪