“立離”の読み方と例文
読み方割合
たちはな100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
いながらすそかたに立寄れる女をつけんと、掻巻かいまきながらに足をばたばたさす。女房はおどろきてソッとそのまま立離たちはなれながら
貧乏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
通りすがりに考えつつ、立離たちはなれた。おもてあっして菜種なたねの花。まばゆい日影が輝くばかり。左手ゆんでがけの緑なのも、向うの山の青いのも、かたえにこの真黄色まっきいろの、わずかかぎりあるを語るに過ぎず。
春昼 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
ロミオ その鶴嘴つるはし鐵梃かなてこ此方こちへ。こりゃ、この書状しょじゃうをば、明日あすはや父上ちゝうへとゞけてくれ。その炬火たいまつをこちへ。さて、しか申附まうしつくる、如何いかこと見聞みきゝせうとも、こと/″\立離たちはなれ、わし仕事しごと妨碍さまたげをばすまいぞよ。