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窮迫
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きゅうはく
ふりがな文庫
“
窮迫
(
きゅうはく
)” の例文
年寄は、結局、復一の研究費は三分の一に切詰めることを鼎造に向って承知して来たにも
拘
(
かかわ
)
らず、鼎造の
窮迫
(
きゅうはく
)
を小気味よげに復一に話した。
金魚撩乱
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
はじめの調子の良さにくらべて、途中から
険悪
(
けんあく
)
さを加えてのこの
窮迫
(
きゅうはく
)
である。少年大使の運命はどうなることか。
火星探険
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
掛引
(
かけひき
)
の
妙
(
みょう
)
を得たるものなれども、政府にてはかかる
企
(
たくら
)
みと知るや知らずや、財政
窮迫
(
きゅうはく
)
の
折柄
(
おりから
)
、この
申出
(
もうしいで
)
に逢うて
恰
(
あたか
)
も
渡
(
わた
)
りに
舟
(
ふね
)
の
思
(
おもい
)
をなし、
直
(
ただち
)
にこれを
承諾
(
しょうだく
)
したるに
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
おりと婆さんの
口吻
(
くちぶり
)
から察するのに、昆布の家は当時
窮迫
(
きゅうはく
)
こそしていたものの、相当に名聞を重んずる旧家で、そんな所へ娘を勤めに出したことをなるべく隠していたのであろう。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
「あの泥坊が
羨
(
うらやま
)
しい」二人の間にこんな言葉が
交
(
かわ
)
される程、
其頃
(
そのころ
)
は
窮迫
(
きゅうはく
)
していた。
二銭銅貨
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
▼ もっと見る
わが身に職のあることを、はじめて彼女は身にしみてありがたがった。教え子の早苗にすすめられて願書は出してみたものの、着てゆく着物さえもないほど、生活は
窮迫
(
きゅうはく
)
の底をついていた。
二十四の瞳
(新字新仮名)
/
壺井栄
(著)
四、五十両の金はおろか、一日一日の糧さえ今では
窮迫
(
きゅうはく
)
していた。有る物はみんな売り尽していた。品物を金に代えては喰べて来たのである。裏藪に生える蕗の
薹
(
とう
)
の菜にも、この冬は喰べ飽きた。
死んだ千鳥
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
小栗等の
目的
(
もくてき
)
は
一意
(
いちい
)
軍備の
基
(
もとい
)
を
固
(
かた
)
うするがために幕末
財政
(
ざいせい
)
窮迫
(
きゅうはく
)
の
最中
(
さいちゅう
)
にもかかわらず
奮
(
ふるっ
)
てこの
計画
(
けいかく
)
を
企
(
くわだ
)
てたるに外ならずといえども、日本人がかかる事には全く
不案内
(
ふあんない
)
なる時に際し
瘠我慢の説:04 瘠我慢の説に対する評論について
(新字新仮名)
/
石河幹明
(著)
“窮迫”の意味
《名詞》
窮 迫(きゅうはく)
[広義] 非常に困窮した状態になること。行き詰まってどうにもならなくなること。
[狭義] 経済的に差し迫って困り果てること。
(出典:Wiktionary)
窮
常用漢字
中学
部首:⽳
15画
迫
常用漢字
中学
部首:⾡
8画
“窮”で始まる語句
窮
窮屈
窮命
窮鼠
窮鳥
窮地
窮余
窮乏
窮窟
窮策