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窮命
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きゅうめい
ふりがな文庫
“
窮命
(
きゅうめい
)” の例文
「旦那の三郎兵衛が持っていたはずだが、それは表向きで、
懲
(
こ
)
らしめのための
窮命
(
きゅうめい
)
だから、鍵はツイ廊下の柱にブラ下げてあるそうですよ」
銭形平次捕物控:107 梅吉殺し
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
萩之進を
窮命
(
きゅうめい
)
どうように押しこめて
詮議
(
せんぎ
)
をなさいましたが、もとより根もないことでございますから、
陳弁
(
ちんべん
)
いたしようもない。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「申すなッ、娘に変り年増に変り、なかなか正体現さぬと聞いておるわ。自ら飛び出して来たは幸いじゃ。
窮命
(
きゅうめい
)
してつかわそうぞ。参れッ」
旗本退屈男:06 第六話 身延に現れた退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
はい、前には徳川万太郎様が押し込められていた
窮命
(
きゅうめい
)
屋敷で、先頃からそこに御
厄介
(
やっかい
)
になっている
狛家
(
こまけ
)
の召使い次郎と申す者でございます。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いいや、いけねえ、あの野郎には、あれでもまだ身に
沁
(
し
)
みたというところまでは行かねえんだ、もうちっと
窮命
(
きゅうめい
)
さしてやる。
大菩薩峠:11 駒井能登守の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
附けて外へお出でなさらないように致しましょう、またお
母
(
っか
)
さまも御心配な事でしょうから、懲らしめの為に当分のうち
窮命
(
きゅうめい
)
なさるように、私が万事計らいましょう
粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分):02 粟田口霑笛竹(澤紫ゆかりの咲分)
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
談義が長いので皆
辟易
(
へきえき
)
する。次は
青磁
(
せいじ
)
の
香炉
(
こうろ
)
だった。この
二品
(
ふたしな
)
で一時間余り喋り続けた。その間、私達二人は身動きも出来ない。これくらい
窮命
(
きゅうめい
)
すれば堪忍して貰う値打が充分あると思った。
ガラマサどん
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
自身の押えた二人をも、手早くそこの柱に
窮命
(
きゅうめい
)
させておくと、六松の
逐電先
(
ちくでんさき
)
をつき止めるべく、ただちに根津権現裏目ざして足を早めました。
旗本退屈男:03 第三話 後の旗本退屈男
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
「じゃ、矢張り、悪人たちの手で、
傀儡
(
かいらい
)
に使われたのだろう。しかし、そのわが子を、作兵衛は何でこんなに
窮命
(
きゅうめい
)
するのか」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
運は悪く、悪いところへ通りかかったのが兵馬さんの因果、身の明りの立つまでは、ああして甲府の牢内に
窮命
(
きゅうめい
)
しておいでなさらなくてはならねえ
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「これが森三というのでございましょう。私どもの話を立ち聴きして、注進に出かけるところでした。明日まで
窮命
(
きゅうめい
)
させましょう、縄と手拭を——」
銭形平次捕物控:035 傀儡名臣
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
……その
後
(
のち
)
、ようやくお眼にかかれるようになり、その時のお話では、わちきのところへしげしげお渡りになったことがお父上さまの耳に入り、手ひどい
窮命
(
きゅうめい
)
にあって
平賀源内捕物帳:萩寺の女
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
「矢っ張り家のものは
美味
(
うま
)
い。
彼方
(
あっち
)
じゃ
窮命
(
きゅうめい
)
したよ」
脱線息子
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「これこれ望月、僅か三千両の金のために貴様がこうして
窮命
(
きゅうめい
)
を受けるばかりではなく、あの八幡村から来た貴様の花嫁も追ってこんな目に会うのだぞよ」
大菩薩峠:08 白根山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
「設計図は私のものですから、設計図の被害者なら、私でなければなりません。失礼ですが、男爵にはあの娘を
窮命
(
きゅうめい
)
する何んの権利も持っては居られない筈です」
判官三郎の正体
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「しかし、
窮命
(
きゅうめい
)
されているようだな。……オヤオヤ、夜番に貰った火種も消えてしまった」
牢獄の花嫁
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「悪いことは出来ない。
窮命
(
きゅうめい
)
したよ」
田園情調あり
(新字新仮名)
/
佐々木邦
(著)
「どうも、
窮命
(
きゅうめい
)
をさせて済まなかった、済まないついでに若い衆さん、お湯をいっぱいおくんなさい」
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
水神
(
すいじん
)
の森の中で、花時は大した繁昌ですが、そのお銀と申す、
如何
(
いかが
)
わしい女に溺れ、家を外にいたしますので、この春から一と間に押し込め、
窮命
(
きゅうめい
)
をさせておりました。
銭形平次捕物控:321 橋場の人魚
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「近ごろ、わしの
恩寵
(
おんちょう
)
に
狎
(
な
)
れすぎて、図に乗っていた又四郎のやつ。是が非でも引っ捕えて、
窮命
(
きゅうめい
)
申しつけねばならん。——もし
手抗
(
てむか
)
いなさば討ち取ってもかまわぬ。すぐ
縛
(
から
)
めて来い」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いっぷくの間にここまで連れて来られるのだが、それを本人が希望しないで、少なくとも七日間はあれに
窮命
(
きゅうめい
)
籠城
(
ろうじょう
)
していなければならぬというのは、何か事情があるのだろう。
大菩薩峠:34 白雲の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
お邸へ対して済まねえと思えばこそ、いまだに、二階の一間へ抛り込んで
窮命
(
きゅうめい
)
させてあるものを、その上にも、罪を着せられちゃあ、親として黙ってお帰し申すわけにはゆきませんぜ。
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「そいつは一番先に出さなきゃ。——
窮命
(
きゅうめい
)
も時によりけりだ」
銭形平次捕物控:137 紅い扱帯
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
『そんな甘いお言葉をかけて下すっちゃ困ります。どうせ、ろくな真似をしたんじゃございますまい。お邸へ対しても済まねえことです。帰ったら、うんと、
窮命
(
きゅうめい
)
してやらなくっちゃなりません』
新編忠臣蔵
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「それはわからないが、——俺は明日の朝、
御納戸
(
おなんど
)
町の河西源太という人の家へ行ってみようと思う、お前は時次に逢ってみてくれないか。お松は一と晩くらい番所で
窮命
(
きゅうめい
)
させるもよかろう、浮気の虫封じになるぜ」
銭形平次捕物控:139 父の遺書
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
「まあ、暫くはここで
窮命
(
きゅうめい
)
しろ」
大菩薩峠:04 三輪の神杉の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
窮
常用漢字
中学
部首:⽳
15画
命
常用漢字
小3
部首:⼝
8画
“窮”で始まる語句
窮
窮屈
窮鼠
窮鳥
窮迫
窮地
窮余
窮策
窮乏
窮窟