“陳弁”のいろいろな読み方と例文
旧字:陳辯
読み方割合
ちんべん90.9%
いいわけ9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
不案内な山地の苦戦とか、兵糧の欠乏とか、そんな平凡ないいわけに、努めたあとで「しかし——」と、彼はまた、彼らしく陳弁ちんべんした。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
萩之進を窮命きゅうめいどうように押しこめて詮議せんぎをなさいましたが、もとより根もないことでございますから、陳弁ちんべんいたしようもない。
顎十郎捕物帳:10 野伏大名 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
「じゃって、病気をすっがわるかじゃなっか」と幾たびか陳弁いいわけすれど、なお妙に胸先むなさきに込みあげて来るものを、自己おのれは怒りと思いつつ、果てはまた大声あげて、お豊に当たり散らしぬ。
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)