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石見
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いはみ
ふりがな文庫
“
石見
(
いはみ
)” の例文
繩付を出す不面目を考へないわけではありませんが、手一杯に暴れられると、大坪
石見
(
いはみ
)
の手でこの男を成敗などは思ひも寄りません。
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
石見
(
いはみ
)
の國の高津川に沿うて行つたが、長州の國境に近い山間の小都會に津和野と云ふ町があつて、そこが先生の郷里であつた。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
隠岐
(
おき
)
にももう一度行きたい。そして今度は
大満寺山
(
だいまんじやま
)
あたりまで登つて見たい。
石見
(
いはみ
)
も
三瓶
(
さんべ
)
に登つて、そこからすつと下りて、
断魚渓
(
だんぎよけい
)
に行つて見たい。
行つて見たいところ
(新字旧仮名)
/
田山花袋
、
田山録弥
(著)
家臣小笠原備前、河喜多
石見
(
いはみ
)
等は門を閉ぢて防戰し、
遂
(
つひ
)
に火を放つて切腹した。豐臣方ではこれに懲りて諸大名の夫人を城内に入れることを
罷
(
や
)
めた。
栗山大膳
(旧字旧仮名)
/
森鴎外
(著)
石見
(
いはみ
)
のや
高角山
(
たかつぬやま
)
の
木
(
こ
)
の
間
(
ま
)
よりわが
振
(
ふ
)
る
袖
(
そで
)
を
妹
(
いも
)
見
(
み
)
つらむか 〔巻二・一三二〕 柿本人麿
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
五、十三日、小笠原
少斎
(
せうさい
)
(秀清)河北
石見
(
いはみ
)
(一成)の両人、お台所まで参られ候。
糸女覚え書
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
「平次、何とか相成るまいか、濱路は當家のたつた一と粒種だ。千萬金を積んでも、此
石見
(
いはみ
)
の命に替へても搜し出さなければならぬ」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
遠く
石見
(
いはみ
)
の國の果まで行つて、山陽線を𢌞つて歸らうかとも考へたりして、そのいづれもが容易でなささうなのに迷つた。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
掴み過ぎるほど掴みましたよ。——殺された妾のお小夜が、池の端で
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りを編笠を冠つた流しの藥賣から買つて居るところを
銭形平次捕物控:223 三つの菓子
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
その時は太田君も一緒で、湖水から吹き入る風の涼しいところで話した。四方山の話の末に、これから私達が向はうとする
石見
(
いはみ
)
地方のことが出た。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
「佐太郎は
砒石
(
ひせき
)
の中毒だ。
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りかなんか、酒へでも入つてゐたのだらう。これは御檢屍を受けなければなるまい」
銭形平次捕物控:152 棟梁の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
曾て山陰地方への旅をして、
城崎
(
きのさき
)
に近い瀬戸の日和山からも、香住の岡見公園からも、浦富、出雲浦等の海岸からも、あるひは
石見
(
いはみ
)
の
高角山
(
たかつのやま
)
からも日本海を望み見た。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りは、
砒石
(
ひせき
)
が入つて居るが、砒石といふものは、恐ろしい毒で、色も味も臭ひもないものだといふことだ。
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
曾て山陰の旅に出掛けて、
石見
(
いはみ
)
の國益田にある古い寺院の奧に、雪舟の遺した庭を訪ねたことがあつた。古大家の意匠を前にして、わたしはしばらく旅の時を送つて來た。
桃の雫
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
石見
(
いはみ
)
銀山と血染の
匕首
(
あひくち
)
を、仙之助の
行李
(
かうり
)
に隱したのは、賢いやうでも女の猿智慧さ。あんな事をしたので、いよ/\俺は仙之助が
潔白
(
けつぱく
)
だと思つたよ。
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
石見
(
いはみ
)
といふ名が示してゐるやうに、いはばこゝは石の國である。
山陰土産
(旧字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
味噌汁に仕込んだ、
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りで死んだ死體を調べるより、
詳
(
くは
)
しく、前後の事情を訊く方が大事だつたのです。
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
今朝の味噌汁に、馬が五六匹殺せる程の
石見
(
いはみ
)
銀山が入つてゐましたよ。お勝手をしたのは下女のお六と、あのお夏の二人だが、お六は飯を炊いたり香の物を
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
お染と米吉は相談をして、主人の永左衞門が飮む筈の、三本目の藥酒の入つた徳利に、
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りを投り込んだのだ。永左衞門はそれを飮んで死んだ。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
流しの向うの新しい障子に、妙な穴があるとは思つたが、こんな仕掛けとは今日まで氣が付かなかつたよ——
味噌汁
(
みそしる
)
に
石見
(
いはみ
)
銀山を入れたのも同じ人間の細工だ
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
慣れた者の眼で見ると、間違ひもなくその苦悶に變つた顏や、皮膚の樣子などから『
石見
(
いはみ
)
銀山の鼠捕り』と言はれた
砒石劑
(
ひせきざい
)
を呑まされたものに違ひありません。
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
石見
(
いはみ
)
銀山の鼠取りを酒で呑んで、一緒に死ぬ氣でゐましたがいざとなつて石見銀山が手に入らなかつたので、本郷三丁目の生藥屋で、○○を買つて來て酒に入れ
銭形平次捕物控:122 お由良の罪
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「御墨附を手に入れるには、大場
石見
(
いはみ
)
樣が隱居を遊ばして、御家督を先代樣の
御嫡男
(
ごちやくなん
)
、今は別居していらつしやる、大場
釆女
(
うねめ
)
樣にお讓りになる外は御座いません」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
通るとき、いきなり頭の上へ材木が崩れて來たり、朝の御食事に、
石見
(
いはみ
)
銀山鼠取りが入つて居たり——
銭形平次捕物控:173 若様の死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
石見
(
いはみ
)
銀山かな。——お孃さんの
味噌汁
(
みそしる
)
にだけ入つて居たところを見ると、
企
(
たく
)
らんだ仕事だよ、親分」
銭形平次捕物控:110 十万両の行方
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
馬でも殺せるほどの毒藥——
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りといふ、
砒石
(
ひせき
)
劑が入つて居り、お關が一と口で氣が付いて主人の椀を取り上げたのは、全く命拾ひといふ外はありません。
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
昨夜も別の
樽
(
たる
)
で一升持つて行つて、
觀世縒
(
くわんぜより
)
で首を結へた徳利で、別に
燗
(
かん
)
をさせて飮んで居たが、その徳利を
摺
(
す
)
り替へて、
石見
(
いはみ
)
銀山の入つたのを呑ませた奴があるんです
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「あの婆やは
石見
(
いはみ
)
銀山で毒害されたんだよ。婆やが寢酒を呑むことを知つて居る人間の仕業だ」
銭形平次捕物控:109 二人浜路
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
現に叔母のお常があつしに泊つてくれとせがんだ前に、夜中に井戸へ大石を投げ込まれたり、
石見
(
いはみ
)
銀山が味噌汁へ入つてゐたり、隨分氣味のよくねえことが續いたさうです
銭形平次捕物控:225 女護の島異変
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「俺はこの手で妹へ水をブツ掛けさせられた。畜生、殺しても
飽足
(
あきた
)
らないのはあの
石見
(
いはみ
)
だ」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
箪笥
(
たんす
)
の中の脇差がそつと取出してあつたり、朝の
味噌汁
(
みそしる
)
へ
石見
(
いはみ
)
銀山がブチ込んであつたり、物置の天井にあげて置いた
臼
(
うす
)
が、主人が戸をあけると、いきなり頭の上へ落ちて來たり
銭形平次捕物控:230 艶妻伝
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
すると何んと恐ろしいぢやございませんか、
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りが、ほんの少し、うつかり水を呑んだくらゐでは氣が付かない程入つて居たので御座います。玄庵さんは申しました。
銭形平次捕物控:168 詭計の豆
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
これは恐らく
南蠻
(
なんばん
)
物であらう、——ところが、暫らく後で發病した、この家の主人永左衞門殿の呑んだのは、それと全く違つたありきたりの、
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕り、つまり
砒石
(
ひせき
)
ぢや。
銭形平次捕物控:237 毒酒薬酒
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「有難うございました。良いことを伺ひました。ところでもう一つ、今朝の味噌汁には
石見
(
いはみ
)
銀山鼠捕りが入つてゐたと聽きましたが、中毒したものの樣子はどうでございました」
銭形平次捕物控:233 鬼の面
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「冗談ぢやありませんよ。鎌鼬が
石見
(
いはみ
)
銀山や手槍を使つてたまるものですか」
銭形平次捕物控:215 妾の貞操
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
吐
(
は
)
いたものを見まして、
石見
(
いはみ
)
銀山の鼠捕りの中毒だらうと申します」
銭形平次捕物控:175 子守唄
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
それに三日目に娘の部屋から
石見
(
いはみ
)
銀山が出たり、血染の袷が出るのも變ぢやないか、——其處で俺は曲者は矢張り外から入つたものと見當をつけ、一と晩
母屋
(
おもや
)
に泊つて、小僧達の樣子を見たのさ。
銭形平次捕物控:164 幽霊の手紙
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「ところで、あの毒は何んでせう。あつしも隨分いろ/\の毒死は見ましたが、お内儀のやうなのは始めてです。
石見
(
いはみ
)
銀山とか
鳥兜
(
とりかぶと
)
とか、
斑猫
(
はんめう
)
とかいふ、ありきたりの毒とは違つたもののやうですが——」
銭形平次捕物控:196 三つの死
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「大場
石見
(
いはみ
)
樣の用人、牛込見付外に住んで居ります」
銭形平次捕物控:022 名馬罪あり
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
「
砒石
(
ひせき
)
だよ——
石見
(
いはみ
)
銀山鼠取りかも知れない」
銭形平次捕物控:201 凉み船
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“石見”の意味
《固有名詞》
石見(いわみ)
旧国名。山陰道に位置する。石見国。現在の島根県西部。
(出典:Wiktionary)
“石見”の解説
石見(いわみ)とは、かつての令制国の石見国およびそれにほぼ該当する領域である現在の島根県西部を指す呼称である。石州とも呼ばれる。この記事では現在の島根県西部について記述する。令制国時代の石見地方については石見国を参照のこと。
(出典:Wikipedia)
石
常用漢字
小1
部首:⽯
5画
見
常用漢字
小1
部首:⾒
7画
“石見”で始まる語句
石見銀山
石見守
石見守長安
石見人
石見国
石見産
石見橋
石見表
石見家
石見川