町裏まちうら)” の例文
「バケツさん、どうぞご機嫌きげんようおらしなさい。」と、ねずみはわかれをげて、ふたたびさびしい町裏まちうらほうしてかけました。
ねずみとバケツの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)
少年しょうねんのすみかは、町裏まちうらせま路地ろじでありましたから、平常ふだんは、はちや、ちょうなどはめったにんできたことがありません。
サーカスの少年 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このあいだまで大工だいくたちが、ここで他所よそてるいえ材木ざいもくんでいたのでした。ここは、町裏まちうらはらっぱであります。
雪の降った日 (新字新仮名) / 小川未明(著)
町裏まちうらに、隣組となりぐみ人々ひとびとによって、たがやされた田圃たんぼがありました。そこには、黄色きいろはないていました。
どこかに生きながら (新字新仮名) / 小川未明(著)
町裏まちうらちいさなかわながれていました。かわというよりは、みぞといったほうがあたっているかもしれません。家々いえいえながしたみずあつまって、一筋ひとすじながれをなしているのでありました。
ねずみとバケツの話 (新字新仮名) / 小川未明(著)