甚公じんこう)” の例文
わたしぢやない!おまへだ!——でもわたしぢやない、甚公じんこうりてくんだ——さァ甚公じんこう旦那だんなつたよ、おまへ煙突えんとつりてけッて!
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
オイオイ何を云うんだい、わたしが知らないと思ってさ、いい人を取りもてもないもんだ、お前木戸番の甚公じんこうと、ワケがあるっていうじゃアないか。
任侠二刀流 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
此間こないだ甚公じんこうの野郎が涙をこぼながら、あのは泥坊なぞをする様な者じゃアねえ彼様あんな娘はねえってう云ってた
政談月の鏡 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
そこあいちやんは、『これが甚公じんこうかしら』と獨語ひとりごとつてまた一つはげしくつて、それからうなることかとました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
不幸ふかうなるちひさな甚公じんこうは、なんにも痕跡あとのこらぬのをつて、一本指ぽんゆび石盤せきばんくことをめました、ところで、そのかほからインキのれてるのをさいは
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)