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うつそみ
ふりがな文庫
“
現身
(
うつそみ
)” の例文
眼をつぶると、彼女の面影がまるで
現身
(
うつそみ
)
のようにまざまざと見え、しかも以前より美しく、若やいで、あでやかさを加えたような気がした。
犬を連れた奥さん
(新字新仮名)
/
アントン・チェーホフ
(著)
「
香具山
(
かぐやま
)
は
畝傍
(
うねび
)
を
愛
(
を
)
しと、
耳成
(
みみなし
)
と相争ひき、神代より斯くなるらし、
古
(
いにしへ
)
も
然
(
しか
)
なれこそ、
現身
(
うつそみ
)
も妻を、争ふらしき」
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
「……
大鳥
(
おおとり
)
の
羽
(
は
)
がひの山に、わが恋ふる
妹
(
いも
)
はいますと人のいへば、
岩根
(
いわね
)
さくみてなづみ来し、よけくもぞなき。
現身
(
うつそみ
)
とおもひし
妹
(
いも
)
が、玉かぎるほのかにだにも見えぬ、思へば。」
大和路・信濃路
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
現身
(
うつそみ
)
の子ども喧嘩をしてゐたり一人
打
(
ぶ
)
たれて泣けばかなしも
雲母集
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
何事もみな昔とはおもへども
現身
(
うつそみ
)
われし泣かざらめやも
坪内先生を憶ふ
(旧字旧仮名)
/
相馬御風
(著)
▼ もっと見る
ただ
現身
(
うつそみ
)
だけを
朝音
(
ちょうおん
)
暮音
(
ぼおん
)
の松かぜにおいて
私本太平記:06 八荒帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
現身
(
うつそみ
)
の世を
赦
(
ゆる
)
しえず、はた
詛
(
のろ
)
ひえぬ
觀念
(
くわんねん
)
の
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
現身
(
うつそみ
)
の
世
(
よ
)
も
見
(
み
)
たまはめ。
白羊宮
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
、
薄田淳介
(著)
現身
(
うつそみ
)
の
人
(
ひと
)
なる
吾
(
われ
)
や
明日
(
あす
)
よりは
二上山
(
ふたかみやま
)
を
弟背
(
いろせ
)
と
吾
(
わ
)
が
見
(
み
)
む 〔巻二・一六五〕 大来皇女
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
ただ飛び
跳
(
は
)
ね踊れ踊子
現身
(
うつそみ
)
の
沓
(
くつ
)
のつまさき春暮れむとす
桐の花
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
現身
(
うつそみ
)
の世を
赦
(
ゆる
)
しえず、はた
咀
(
のろ
)
ひえぬ観念の
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
現身
(
うつそみ
)
の世も見たまはめ。
泣菫詩抄
(旧字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
現身
(
うつそみ
)
の「
大畏怖
(
だいゐふ
)
」立てり。しかすがに
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
かつ
現身
(
うつそみ
)
を
悲哀
(
かなしみ
)
の
緑の種子
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
現身
(
うつそみ
)
の「
大畏怖
(
だいいふ
)
」立てり。しかすがに
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
“現身”の意味
《名詞》
現世に生きているこの身。現在の姿。
応身。現身仏。
(出典:Wiktionary)
現
常用漢字
小5
部首:⽟
11画
身
常用漢字
小3
部首:⾝
7画
“現”で始まる語句
現
現在
現場
現世
現今
現象
現場不在証明
現実
現代
現金