独身どくしん)” の例文
旧字:獨身
わたくし三浦みうらとついだころは五十さいくらいでもあったでしょうが、とう女房にょうぼう先立さきだたれ、独身どくしんはたらいている、いたって忠実ちゅうじつ親爺おやじさんでした。
先生せんせいは、まだ独身どくしんでいられました。アパートのせまいへやにんでいられて、三にんがいくとよろこんで、おちゃれたり、お菓子かししたりして、もてなしてくださいました。
世の中へ出る子供たち (新字新仮名) / 小川未明(著)
ふたりの子どもをつまのやつがれて三里塚りづかへいってくれると都合つごうがえいが、承知しょうちしないかな。独身どくしんになっていま一学問がくもんがやってみたいなあ。子どもはひとりだけだなあ。
老獣医 (新字新仮名) / 伊藤左千夫(著)
治「いえ家内は全く無いのでございます、尤も世話をして呉れるものもありましたが、長し短かしで何うもいのがありませんから独身どくしんで居りますが、却って気楽でございます」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
貴方あなたが結婚して三年以上になるが、僕はまだ独身どくしんでゐます」
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
こういうようなことがいてありました。終生しゅうせい独身どくしんごした、B医師ビーいしはバラックしきであったが、有志ゆうし助力じょりょくによって、慈善病院じぜんびょういんてたのは、それから以後いごのことであります。
三月の空の下 (新字新仮名) / 小川未明(著)
幸「へえ未だ縁なくして独身どくしんで居ります」
霧陰伊香保湯煙 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)