燒原やけはら)” の例文
新字:焼原
なんことぢや、おほゝ、成程なるほどけとる。𤏋ぱつあがつたところぢやが、燒原やけはらつとる土藏どざうぢやて。あのまゝ駈𢌞かけまはつてもちかまはりにけるものはなんにもないての。おほゝ。安心々々あんしん/\
間引菜 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
ば後になし歸ると聞しとらもんも歸らぬ旅にゆくそらの西の久保より赤羽あかばねの川は三としらかべ有馬ありま長家も打過て六堂ならねどふだつじ脇目わきめふらず急ぎしか此程高輪たかなわよりの出火にて愛宕下通りあたらし橋邊まで一圓に燒原やけはらとなり四邊あたり曠々くわう/\として物凄ものすごく雨は次第に降募ふりつのり目先も知ぬしんやみ漸々やう/\にして歩行あゆみける折しもひゞかね
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)