煑染にじ)” の例文
ゆびしてると、くびかた繼目つぎめすこ脊中せなかつた局部きよくぶが、いしやうつてゐた。御米およねをとこちから一杯いつぱいにそれをおさえてれとたのんだ。宗助そうすけひたひからはあせ煑染にじした。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
兎角とかくするうちにせつ立秋りつしうつた。二百十日にひやくとをかまへには、かぜいて、あめつた。そらには薄墨うすずみ煑染にじんだやうくもがしきりにうごいた。寒暖計かんだんけいが二三にちがりりにがつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
ながれて法衣ころも煑染にじましたといふ大燈國師だいとうこくしはなし其折そのをり宜道ぎだうからいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)