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焚付
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たきつけ
ふりがな文庫
“
焚付
(
たきつけ
)” の例文
下女が乱暴に
焚付
(
たきつけ
)
を作ることまで知った長氏に起って、生の麦を
直
(
すぐ
)
に炊けるものだと思っていた氏政に至って、もう
脉
(
みゃく
)
はあがった。
蒲生氏郷
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
焚付
(
たきつけ
)
疎朶
(
そだ
)
の五把六束、季節によっては
菖蒲
(
あやめ
)
や南天小菊の束なぞ上積にした車が、甲州街道を朝々幾百台となく東京へ向うて行く。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
「なくなっちまいました。
料理番
(
コック
)
が毎日新聞紙を使いますので……フライパンを拭いたり何かして、あとを
焚付
(
たきつけ
)
にしてしまいますので……」
暗黒公使
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
岡は
画布
(
カンバス
)
を張るための白木の縁を岸本の見ている前で惜気もなくへし折って、それを
焚付
(
たきつけ
)
がわりに鉄製の暖炉の中へ投入れた。
新生
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
水を忘れた、餌入を忘れた、
焚付
(
たきつけ
)
を忘れたなんて、忘れ物をされると、
折角
(
せっかく
)
楽みに来ても、却って腹立てる様になるからね。
大利根の大物釣
(新字新仮名)
/
石井研堂
(著)
▼ もっと見る
親父
(
おやじ
)
のジャン・ミシェルは大して金を出して手に入れたのでもないと、メルキオルは言った、
焚付
(
たきつけ
)
同様の
代物
(
しろもの
)
であると。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
それからこの
渋団扇
(
しぶうちわ
)
、これもあぶなく風呂の
焚付
(
たきつけ
)
にされるところでした。ごらんなさい、これに『
木枯
(
こがら
)
しや隣といふも越後山』——これもまぎろう
方
(
かた
)
なき一茶の自筆。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
何
(
ど
)
ういたしましてお
蔭様
(
かげさま
)
で助かりましてございます。女「そこに
木
(
き
)
の
葉
(
は
)
がありますよ、
焚付
(
たきつけ
)
がありますから。
囲炉裡
(
ゐろり
)
の
中
(
なか
)
に
枯木
(
かれき
)
を
入
(
い
)
れフーツと
吹
(
ふ
)
くとどつと
燃
(
も
)
え
上
(
あが
)
りました。 ...
鰍沢雪の夜噺(小室山の御封、玉子酒、熊の膏薬)
(新字旧仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
この原稿は去年(昭和廿三年)の春頃に書いたのですが公表したところで何の益にもならないと思って寄贈雑誌と一しょに
焚付
(
たきつけ
)
にしてしまおうと押入の中にほうり込んで置いたのですが
出版屋惣まくり
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
お妙 この寒いのに
焚付
(
たきつけ
)
はなし、お父さまがお歸りになつたらどうしようかと思つて居りますと、あの左官のおかみさんが……。(少しく云ひ淀みて。)これを持つて來てくれたのでございます。
俳諧師
(旧字旧仮名)
/
岡本綺堂
(著)
焚
漢検準1級
部首:⽕
12画
付
常用漢字
小4
部首:⼈
5画
“焚”で始まる語句
焚
焚火
焚木
焚物
焚附
焚口
焚殺
焚落
焚死
焚出