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滅切
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めつき
ふりがな文庫
“
滅切
(
めつき
)” の例文
年を取ると
滅切
(
めつき
)
り氣が弱くなつて、若い時にひどい眼に逢はせた奴が、
鼓
(
つゞみ
)
を鳴らして仕返しに來さうで、どうも、夜もオチオチ眠られない
銭形平次捕物控:246 万両分限
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
新聞社と雑誌社から頼まれて夜分遅くまで投書の和歌を添削する所から其の安眠不足などの
所為
(
せゐ
)
で、近年
滅切
(
めつき
)
り
身体
(
からだ
)
が痩せこけて顔色も
青褪
(
あをざ
)
めて居る。
執達吏
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
次
(
つぎ
)
の
日
(
ひ
)
には
空
(
そら
)
は
些
(
いさゝか
)
の
微粒物
(
びりふぶつ
)
も
止
(
とゞ
)
めないといつたやうに
凄
(
すご
)
い
程
(
ほど
)
晴
(
は
)
れて、
山
(
やま
)
も
滅切
(
めつき
)
り
近
(
ちか
)
く
成
(
な
)
つて
居
(
ゐ
)
た。しつとりと
落付
(
おちつ
)
いた
空氣
(
くうき
)
を
透
(
とほ
)
して、
日光
(
につくわう
)
が
妙
(
めう
)
に
肌膚
(
はだ
)
へ
揉
(
も
)
み
込
(
こ
)
むやうに
暖
(
あたゝ
)
かで
且
(
か
)
つ
暑
(
あつ
)
かつた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
好
(
い
)
い
案排
(
あんばい
)
に、元気が
滅切
(
めつき
)
りよくなつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
駒吉といふのは、まだ五十そこ/\でせうが、怪我をしてから
滅切
(
めつき
)
り年を取つて、半分は寢て居るらしく、見たところ六十近いやうな、一と握りほどの中老人です。
銭形平次捕物控:157 娘の役目
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
生涯を物慾に
委
(
ゆだ
)
ね切つて、隨分無理な金を溜めた爲に散々諸人の
怨
(
うらみ
)
を買つたらしく、先年女房に死に別れ、
放埒
(
はうらつ
)
な伜を勘當して、娘のお喜多一人を頼りに暮すやうになつてからは
滅切
(
めつき
)
り氣が弱くなり
銭形平次捕物控:145 蜘蛛の巣
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
滅
常用漢字
中学
部首:⽔
13画
切
常用漢字
小2
部首:⼑
4画
“滅”で始まる語句
滅多
滅
滅入
滅相
滅法
滅茶滅茶
滅茶苦茶
滅亡
滅茶
滅茶々々