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江湖
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こうこ
ふりがな文庫
“
江湖
(
こうこ
)” の例文
「こんなところで、ふとお会いできようとは、じつに意外。一清道人、公孫勝のお名は、
夙
(
つと
)
に
江湖
(
こうこ
)
(世間)で伺っていました」
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
椽側
(
えんがわ
)
から拝見すると、向うは茂った森で、ここに往む先生は野中の一軒家に、無名の猫を友にして
日月
(
じつげつ
)
を送る
江湖
(
こうこ
)
の
処士
(
しょし
)
であるかのごとき感がある。
吾輩は猫である
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
此豫報
(
このよほう
)
が一たび
各新聞
(
かくしんぶん
)
に
由
(
よ
)
つて
傳
(
つた
)
へられると、
迷信
(
めいしん
)
非迷信
(
ひめいしん
)
に
關
(
かゝは
)
らず、
江湖
(
こうこ
)
は
大
(
おほ
)
いなる
注意
(
ちうい
)
を
之
(
これ
)
に
向
(
む
)
けて
拂
(
はら
)
つた。
探検実記 地中の秘密:29 お穴様の探検
(旧字旧仮名)
/
江見水蔭
(著)
虹の松原に
因
(
ちな
)
んで名を
虹汀
(
こうてい
)
と改め、八景を選んで筆紙を
展
(
の
)
べ、自ら版に起して
洽
(
あま
)
ねく
江湖
(
こうこ
)
に
頒
(
わか
)
たん事を
念
(
おも
)
へり。
ドグラ・マグラ
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
馬琴の作るところ、長篇四五種、
八犬伝
(
はっけんでん
)
の雄大、
弓張月
(
ゆみはりづき
)
の壮快、皆
江湖
(
こうこ
)
の
嘖々
(
さくさく
)
として称するところなるが、八犬伝弓張月に比して
優
(
まさ
)
るあるも劣らざるものを
侠客伝
(
きょうかくでん
)
と
為
(
な
)
す。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
寛斎は久しく
昌平黌
(
しょうへいこう
)
の教官と林家の塾頭を兼ねていたが、天明の末
白河楽翁
(
しらかわらくおう
)
公の学制を改革するに際して、職を辞し
浅草
(
あさくさ
)
の某処に移った後、やがて
神田
(
かんだ
)
お
玉ヶ池
(
たまがいけ
)
に
江湖
(
こうこ
)
詩社を開いた。
下谷叢話
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
ともかくも
江湖
(
こうこ
)
流落のボロ書生が
烏合
(
うごう
)
未熟の一座を率いて、殆んど東西をわきまえない東京のまん中へ打って出て、苦戦悪闘、わずかに三年、五年のあいだにその地盤をふみ固めたのは
明治劇談 ランプの下にて
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
自分は
河東解良
(
かとうかいりょう
)
(
山西省
(
さんせいしょう
)
・
解県
(
かいけん
)
)の産で、
関羽
(
かんう
)
字
(
あざな
)
は雲長と申し、長らく
江湖
(
こうこ
)
を
流寓
(
りゅうぐう
)
のすえ、四、五年前よりこの近村に住んで、村夫子となって草裡にむなしく月日を送っていた者です。
三国志:02 桃園の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
我是江湖釣漁客
我
(
われ
)
は
是
(
こ
)
れ
江湖
(
こうこ
)
の
釣漁
(
ちょうぎょ
)
の客
礫川徜徉記
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
“江湖”の意味
《名詞》
川と湖。
世の中。世間。
(禅宗)夏安居。
(出典:Wiktionary)
“江湖”の解説
江湖(ごうこ、こうこ)は、江西省と湖南省、あるいは大きな江(川)と湖(狭義ではその代表たる長江と洞庭湖)の併称で、転じて官に対する民間、世間一般を指す言葉。次の2つの分野によって用法が異なる。
禅宗用語 - 夏安居の別称
中国文学用語 - 武俠小説において、その特定世界を指す
(出典:Wikipedia)
江
常用漢字
中学
部首:⽔
6画
湖
常用漢字
小3
部首:⽔
12画
“江湖”で始まる語句
江湖雑誌
江湖淪落