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櫓櫂
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ろかい
ふりがな文庫
“
櫓櫂
(
ろかい
)” の例文
声を張った、扇拍子、畳を軽く
拍
(
う
)
ちながら、「筑紫下りの西国船、
艫
(
とも
)
に八
挺
(
ちょう
)
、
舳
(
へ
)
に八挺、十六挺の
櫓櫂
(
ろかい
)
を立てて……」
南地心中
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
と、世帯道具のがらくた物を一ト舟に乗せ、またお手のものの
櫓櫂
(
ろかい
)
をもって、さっそく家を、そこからさらに遠い湖上の
洲
(
す
)
の一軒家へ移してしまった。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
アトは見張りの若い者か何か一人残って、
櫓櫂
(
ろかい
)
を引上げてそこいらの
縄暖簾
(
なわのれん
)
に飲みげに行きます。
近世快人伝
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
次第に嵐は吹き募り、それに連れて浪が高まり、間もなく
櫓櫂
(
ろかい
)
が役に立たなくなった。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
叫ぼうにも陸に声の届こうはずはなし、元来この筏なるものは、
陸
(
おか
)
真近につないで紳士淑女の飛び込みならびに休憩の用に供するために造られたものゆえ、
櫓櫂
(
ろかい
)
も帆もあろうはずはない
ノンシャラン道中記:03 謝肉祭の支那服 ――地中海避寒地の巻――
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
▼ もっと見る
三人とも心付いて見ると、
櫓櫂
(
ろかい
)
も皆吹流されてしまいました。
後の業平文治
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
伝馬船組は、
櫓櫂
(
ろかい
)
をそろえて、元気よく出発した。
無人島に生きる十六人
(新字新仮名)
/
須川邦彦
(著)
辷
(
すべ
)
りかかつた
櫓櫂
(
ろかい
)
が波を
擽
(
くす
)
ぐる
畑の祭
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
いま
櫓櫂
(
ろかい
)
の
音
(
おと
)
を絶え
浮名
(旧字旧仮名)
/
萩原朔太郎
(著)
孔明の従えてきた荊州の舟手の兵は、みな
商人
(
あきゅうど
)
に姿を変えていた。玄徳と夫人、また随員五百を各〻の舟に収容すると、たちまち、
櫓櫂
(
ろかい
)
をあやつり、帆を揚げて、入江の湾口を離れた。
三国志:08 望蜀の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
這奴
(
しゃつ
)
横紙を破っても、縦に舟を漕ぐ事能わず、
剰
(
あまつさ
)
え
櫓櫂
(
ろかい
)
もない。
浮舟
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
一人で
櫓櫂
(
ろかい
)
を
繰
(
あやつ
)
って紫錦は湖水を引き返した。
大捕物仙人壺
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
表面は
夜凪
(
よなぎ
)
のとおり無事平穏に天神岸からともづなを解いた二百石船——淀の水勢に押されて川口までは
櫓櫂
(
ろかい
)
なしだが、
難波
(
なにわ
)
橋をくぐり
堂島川
(
どうじまがわ
)
を下って、いよいよ阿州屋敷の
女松
(
めまつ
)
男松
(
おまつ
)
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
櫓櫂
(
ろかい
)
だけの兵船も多いが、身うごきの重い大船はみな
帆力
(
ほぢから
)
を借りていた。とかく船列は一致しない。何しろ、お座船からの命令一下では、ただちに敵前上陸へ移る将士をどれも満載している。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
“櫓櫂”の意味
《名詞》
櫓と櫂。また、船舶で櫓と櫂を扱う場所。
(出典:Wiktionary)
櫓
漢検準1級
部首:⽊
19画
櫂
漢検1級
部首:⽊
18画
“櫓”で始まる語句
櫓
櫓下
櫓音
櫓柄
櫓声
櫓臍
櫓韻
櫓拍子
櫓番
櫓門