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チャンス
ふりがな文庫
“
機会
(
チャンス
)” の例文
旧字:
機會
ところで僕は、これが唯一の
機会
(
チャンス
)
だと思うのだよ。つまり、犯人がピロカルピンを手に入れた——その経路を
明瞭
(
はっきり
)
させることなんだ。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
ルーレットのモナコ、悪徳の町、三十九の
機会
(
チャンス
)
の町、妾の運命、そんなとりとめのない
頽廃
(
たいはい
)
した意思が妾を支配していたのです。
バルザックの寝巻姿
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
しかしここで誤解してならない事は、乗客がこれらの長短間隔のいずれに遭遇する
機会
(
チャンス
)
が多いかという問題となると、これは別物になるのである。
電車の混雑について
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
わしは、船医に化けて、この
虎丸
(
タイガーまる
)
に雇われ、横浜から乗船した。そして、
生体解剖
(
せいたいかいぼう
)
の実験の
機会
(
チャンス
)
を
狙
(
ねら
)
っていたのじゃ。
怪奇人造島
(新字新仮名)
/
寺島柾史
(著)
大抵ごく些細な偶然の
機会
(
チャンス
)
から見つかるものなので、発明ができあがってしまえば後になってはいかなる大発明といえどもいっこう驚倒するほどの価値はなく
放送された遺言
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
いったい機縁というか、契機というか、
機会
(
チャンス
)
というか、とにかく「縁」というものは不思議なものです。
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
これはかねてから
日蔭者
(
ひかげもの
)
でいた林友吉を、どうかして大手を振って歩けるようにして遣りたいと思っていた矢先だったから、絶好の
機会
(
チャンス
)
と思って提案した訳だったがね。
爆弾太平記
(新字新仮名)
/
夢野久作
(著)
この狂言は、すべてが
機会
(
チャンス
)
に任せてありまして、いざというときには、私が飛び出す手筈になって居ましたが、妻が巧みに働いてくれたので、幸いに、私は顔を出さずにすみました。
暴風雨の夜
(新字新仮名)
/
小酒井不木
(著)
これはイスラエル建国の歴史的回顧と国民的復興の期待との最も
昂揚
(
こうよう
)
している時期だ。群衆の人気は明らかにイエスの側にある。今こそ復興運動の
烽火
(
のろし
)
をあぐべき絶好の
機会
(
チャンス
)
である。
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
機会
(
チャンス
)
はいくらでもあつた。ところが、僕の自尊心がその運命に従ふことをゆるさなかつたんです。日本の土を踏んでから、僕は、はじめてあなたに、それとなく胸中を訴へたつもりです。
速水女塾:四幕と声のみの一場よりなる喜劇
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
……ご存知ないかも知りませんけど、今のあたしたちの年ごろの娘たちはどんなに精一杯な仕事をしたがっているか知れませんのよ。でも、めったにそういう
機会
(
チャンス
)
にめぐまれることがありませんの。
キャラコさん:04 女の手
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
私の場合は非常に幸運な
機会
(
チャンス
)
であらねばならない。
日蔭の街
(新字新仮名)
/
松本泰
(著)
それから彼は
足許
(
あしもと
)
に落ちた
空
(
から
)
の財布を踏んで、つかつかと
賭博台
(
とばくだい
)
の前に進んで行きました。そこには三十九の無気味な
機会
(
チャンス
)
が彼を待っているのです。
バルザックの寝巻姿
(新字新仮名)
/
吉行エイスケ
(著)
貴方
(
あんた
)
は、何かの
機会
(
チャンス
)
に、一人の犠牲を条件に、彼女を了解させたのですか。もう
儂
(
わし
)
には、この上釈明する気力もないのです。いっそ、護衛をやめてもらおう。
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
新星の出現する
機会
(
チャンス
)
はきわめて少ない。われわれ素人が星座の点検をする機会もまたはなはだ少ない。
小さな出来事
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
気が気じゃなく、上を見ると、政はすでに
熔融炉
(
キューポラ
)
の
縁
(
ふち
)
から上へ、上半身を出している。
機会
(
チャンス
)
は、今を
措
(
お
)
いて、絶対に無い。しかしわしの手は、まだ三尺下にしか届かない。
夜泣き鉄骨
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
「
機会
(
チャンス
)
は前の方には毛があるが、後には毛がない。
機会
(
チャンス
)
が来た時、捕えればよいが、一度とり逃がしたら最後、
脚
(
あし
)
の早いあのジュピターの神でさえ、捕えることができない」
般若心経講義
(新字新仮名)
/
高神覚昇
(著)
迎えよ。シオンの女よ、これが汝らの最後の
機会
(
チャンス
)
である。信じて救われよ!
イエス伝:マルコ伝による
(新字新仮名)
/
矢内原忠雄
(著)
そのへんに転つてゐる
機会
(
チャンス
)
なんか、拾つてみたところでたいしたことはないと思つてゐるので、女としての自分が、身も魂も打ち込めるやうな一人の
対手
(
あひて
)
を、一生かかつてでも探し求めようといふ
双面神
(新字旧仮名)
/
岸田国士
(著)
何にしろ、動機は結局あの
置洋燈
(
おきランプ
)
だろうからね。僕は当分この寺院に部下を張り込ませておくつもりだよ。そして、次の
機会
(
チャンス
)
に否応なくふん捕まえてやるんだ。
聖アレキセイ寺院の惨劇
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
天野祐吉の発明の場合はいっそう偶然の
機会
(
チャンス
)
からなのであって、彼が早昼の食事をするために銀座の丸花屋という大阪寿司屋に飛びこんで鳥貝の押し寿司をほほばりながら
放送された遺言
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
主
(
おも
)
だった星座を暗記していれば
素人
(
しろうと
)
でも新星を発見し得る
機会
(
チャンス
)
はあるという事も話した。
小さな出来事
(新字新仮名)
/
寺田寅彦
(著)
その瞬間、せっかくの
機会
(
チャンス
)
がぶち壊れてしまったばかりか、ミス・ヘミングウェーは、恐怖に駆られワアッと泣きながら、地下室の酒倉へ逃げ込んでしまったのです。
一週一夜物語
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
判らぬように、ソッと内部を
覗
(
のぞ
)
いてみるつもりだろう。腰が半分以上も、浮きたった。夫の注意力は、すっかり穴の中に
注
(
そそ
)
がれている。すぐ後にいるあたしにも気がつかない。
機会
(
チャンス
)
!
俘囚
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
つまりこれは、カリーの女神の
嘉
(
よみ
)
し給わなかったことでしょうか。それからも、ミス・ヘミングウェーは相変らずの態度で、おお
機会
(
チャンス
)
と、叫ばせられたのも何度かありました。
一週一夜物語
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
わが飛行島のためには、又とない
機会
(
チャンス
)
がいま来ようとしているわけです。
浮かぶ飛行島
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
人間は、ちいさな
機会
(
チャンス
)
などに目をくれていたら、大きなのを失うよ。誰にも、一生に一度はやってくる
大
(
でつ
)
かいやつを、俺は捕まえようってんだ。これはね、女にだって同じことだろうと思うよ。
人外魔境:05 水棲人
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
“機会”の意味
《名詞》
機 会(きかい)
何かをするのに丁度よいとき。
(出典:Wiktionary)
機
常用漢字
小4
部首:⽊
16画
会
常用漢字
小2
部首:⼈
6画
“機会”で始まる語句
機会主義者
機会的な作品