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横座
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よこざ
ふりがな文庫
“
横座
(
よこざ
)” の例文
開かずば
蹴破
(
けやぶ
)
るぞと
嚇
(
おど
)
す
故
(
ゆえ
)
に、是非なく戸を明けたれば入りきたるはヤマハハなり。炉の
横座
(
よこざ
)
に
蹈
(
ふ
)
みはたかりて火にあたり、飯をたきて食わせよという。
遠野物語
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
仁右衛門は押黙ったまま
囲炉裡
(
いろり
)
の
横座
(
よこざ
)
に坐って佐藤の妻の狂態を見つめていた。それは仁右衛門には意外の結果だった。彼れの気分は妙にかたづかないものだった。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
道のつかれもわすれてうれしく
元
(
もと
)
の
炉
(
ろ
)
の
横座
(
よこざ
)
に皈りし(ゐろりはよこを上座とするは田舎のならひなり)に、こゝには
銅鑵
(
やくわん
)
もありしとて、用意の茶を
従者
(
ずさ
)
が煮たるを
喫
(
のみ
)
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
松太郎はトロリと酔つて了つて、だらしなく
横座
(
よこざ
)
に
胡坐
(
あぐら
)
をかいてゐる。髪の毛の延びた頭がグラリと前に垂れた。葡萄酒の瓶がその後に倒れ、漬物の皿、
破茶碗
(
かけぢやわん
)
などが
四辺
(
あたり
)
に
散乱
(
ちらば
)
つてゐる。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
竜之助の手を引いて坐らせたのは大きな
囲炉裡
(
いろり
)
の
横座
(
よこざ
)
。
大菩薩峠:07 東海道の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
家の
囲炉裏
(
いろり
)
の周囲の座も
定
(
き
)
まっていた。奥の正面の
蓆
(
むしろ
)
を横に敷いた席が
横座
(
よこざ
)
で、ここには主人があぐらをかく。その横座から見て右の側が客座、客の無い日には長男も
聟
(
むこ
)
もここに
坐
(
すわ
)
った。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
紺
(
こん
)
のあつしをセルの前垂れで合せて、
樫
(
かし
)
の
角火鉢
(
かくひばち
)
の
横座
(
よこざ
)
に坐った男が
眉
(
まゆ
)
をしかめながらこう
怒鳴
(
どな
)
った。人間の顔——
殊
(
こと
)
にどこか自分より
上手
(
うわて
)
な人間の顔を見ると彼れの心はすぐ
不貞腐
(
ふてくさ
)
れるのだった。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
我々が人前へ出て口の
利
(
き
)
けない者をひやかして、
内弁慶
(
うちべんけい
)
だの
炬燵
(
こたつ
)
弁慶だのと評することわざは、地方によって色々の言いかたがある。まず九州の
日向
(
ひゅうが
)
では
横座
(
よこざ
)
弁慶、横座は
炉
(
ろ
)
の正面の主人の座である。
木綿以前の事
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
といいながら帳場を炉の
横座
(
よこざ
)
に招じた。
カインの末裔
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
横
常用漢字
小3
部首:⽊
15画
座
常用漢字
小6
部首:⼴
10画
“横”で始まる語句
横
横町
横柄
横面
横着
横浜
横合
横川
横臥
横腹