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根拠
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こんきょ
ふりがな文庫
“
根拠
(
こんきょ
)” の例文
旧字:
根據
ところがこの物我の境を超越すると云う事は、この講演の出立地であって、またあらゆる思索の
根拠
(
こんきょ
)
本源になります。
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
ぼくは頭のなかが熱くなり、
嘘
(
うそ
)
だ嘘だとおもいながらも柴山の言葉を否定するなんの
根拠
(
こんきょ
)
もないままに、
無性
(
むしょう
)
に腹が立ってきました。柴山は続けます。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
またある学者は、それは枝の変形したものにほかならないと
唱
(
とな
)
えた。これらの学者のいう説にはなんら
確
(
かく
)
たる
根拠
(
こんきょ
)
はなく、ただ外から
観
(
み
)
た想像説でしかない。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
チェーホフの場合は、一口に言って、その深い信条であった生物進化論に、説明の
第一
(
だいいち
)
根拠
(
こんきょ
)
が見いだせるように私は思うのですが、ツルゲーネフの場合はどうでしょう。
「はつ恋」解説
(新字新仮名)
/
神西清
(著)
いま、蜂矢探偵が、あのへんな透明な
針金細工
(
はりがねざいく
)
のようなものを、金属Qの兄弟ではないかとうたがっているのも、
根拠
(
こんきょ
)
のないことでもないと思われる。そこで検事はいった。
金属人間
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
▼ もっと見る
しかし確かな
根拠
(
こんきょ
)
があってそう思うのか検校一人だけの想像説であるのか
明瞭
(
めいりょう
)
でない。
春琴抄
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
そうであってくれ。そうであってくれ。わしのこの恐ろしい考えには少なくとも
根拠
(
こんきょ
)
はないのだ。たしかに根拠はないのだ。ただわしにそういう不安な気が何となくするというのにすぎない。
俊寛
(新字新仮名)
/
倉田百三
(著)
この判断には、しかし、たしかな
根拠
(
こんきょ
)
はない。ただ、先日君をたずねたあとで、直観的にそう判断したまでのことだ。しかし、ぼくだけでは、この直観にあやまりはないという気がしている。
次郎物語:05 第五部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
併
(
しか
)
し、全然現実的
根拠
(
こんきょ
)
のない夢物語では、いかな明智にも、どうする
術
(
すべ
)
もないのだ。そして、
丁度
(
ちょうど
)
そうしている所へ、ホテルの
小使
(
こづかい
)
が、東京から電話だといって、妙子を探しに来たのであった。
魔術師
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
それはただ検事が真犯人也と確信したという事を表わすに
止
(
とどま
)
っているので、勿論検事が真犯人也と断ずる以上、相当の
根拠
(
こんきょ
)
はありましょうけれども、然し、公判の確定するまでは決してわれわれは
彼が殺したか
(新字新仮名)
/
浜尾四郎
(著)
ゆえにこれを
根拠
(
こんきょ
)
として、
山上憶良
(
やまのうえのおくら
)
の
詠
(
よ
)
んだ万葉歌の秋の
七種
(
ななくさ
)
の中のアサガオは、
桔梗
(
ききょう
)
だといわれている。
植物知識
(新字新仮名)
/
牧野富太郎
(著)
この
云訳
(
いいわけ
)
をお延は腹の中で
嘘
(
うそ
)
らしいと考えた。それは相手の使う当座の言葉つきや態度から出た疑でなくって、彼女に云わせると、もう少し深い
根拠
(
こんきょ
)
のある推定であった。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それまでは
皆
(
みんな
)
、ぼくを精々、
嫉妬
(
しっと
)
するくらいで、別に
詰問
(
きつもん
)
するだけの
根拠
(
こんきょ
)
はなかったのですが、
図
(
はか
)
らずも、ハワイで買った
紅
(
あか
)
いセエム革の手帳が、それに役立つことになりました。
オリンポスの果実
(新字新仮名)
/
田中英光
(著)
伝説としても相当に
根拠
(
こんきょ
)
があるらしく、まんざら
出鱈目
(
でたらめ
)
ではないかも知れない。
吉野葛
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
院長の考えが正しいのか、それとも谷博士の
戦慄
(
せんりつ
)
にほんとの
根拠
(
こんきょ
)
があるのか。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
(一) 歴史の研究によって、自家を律せんとすると、相当の
根拠
(
こんきょ
)
を見出す前に、現在すなわち新という事と、価値という事を同一視する
傾
(
かたむき
)
が生じやすくはないかと思われます。
創作家の態度
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それとも、老人の笑うには、なにかしっかりした
根拠
(
こんきょ
)
があるのであろうか。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
詳
(
くわ
)
しく論ずるといろいろの疑問が起って来ますが、今は時間がありませんから述べません。まず大体の上においてこの命題は確然たる
根拠
(
こんきょ
)
のあるものと御考えになっても
差支
(
さしつかえ
)
はなかろうと思います
文芸の哲学的基礎
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
“根拠”の意味
《名詞》
根拠(こんきょ)
物事を成り立たせるもととなる理由。
ねじろ、本拠。
(出典:Wiktionary)
根
常用漢字
小3
部首:⽊
10画
拠
常用漢字
中学
部首:⼿
8画
“根拠”で始まる語句
根拠地