-
トップ
>
-
晩食
>
-
ばんしよく
晩食に
傾けた
酒の
勢が、まだ
頬の
上に
差してゐる
如く
思はれた。
宗助は
貰ひ
烟草をして二三十
分ばかり
話して
歸つた。
所で
地震前のその
大雪の
夜である。
晩食に
一合で、いゝ
心持にこたつで
寢込んだ。ふすま
一重茶の
室で、
濱野さんの
聲がするので、よく、この
雪に、と
思ひながら、ひよいと
起きて、ふらりと
出た。
居間にはもう電燈が
点いてゐた。代助は
其所で、梅子と共に
晩食を
済ました。子供
二人も
卓を共にした。誠太郎に
兄の
部室からマニラを一本
取つて
来さして、
夫を
吹かしながら、雑談をした。
代助は書斎に
閉ぢ
籠つて
一日考へに
沈んでゐた。
晩食の時、門野が