招待せうだい)” の例文
で、ある日の事市長を官邸に招待せうだいした。蛙のやうに泥濘ぬかるみに住む事の好きな市長も、目上の人から招待せうだいされる有難さは知つてゐた。
現に巴里パリイに在留する日本人は百名ぢかくあつて、その内大使館で何か催す場合に招待せうだいを受ける資格のある者が六十人位ある。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
招待せうだいされもしないですわむな不作法ぶさはふな』と三月兎ぐわつうさぎ口返答くちへんたふしました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
カピ長 こゝにいてあるだけの客人きゃくじん招待せうだいせい。……
先日こなひだ東京の銀行集会所へ全国の重立おもだつた銀行家が集まつて、地震学で名高い大森博士を招待せうだいして、講演を頼んだ事があつた。
日を期して僕等をベル・※ユウのしやう招待せうだいし、翁の製作を観せるついでなほデツサンの展覧会について細かな協議をしようと云はれ、其れから話は日本の芸術に移つた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
先年横山大観、寺崎広業てらさきくわうげふ、山岡米華べいくわの諸氏が連立つれだつて支那観光に出掛けるみちすがら神戸へ立寄ると、土地ところ富豪連かねもちれんつてたかつて三人を招待せうだいした。
晶子はレエニ夫人に日本の扇や友禅いうぜんを捧げた。夫人もまた有名な詩人である。氏は夫人が近年病気がちである事を話して、日晶子を招待せうだいして夫人に引合ひきあはさうと云はれた。
巴里より (新字旧仮名) / 与謝野寛与謝野晶子(著)
二十五日の堺卯さかうで芸術愛好者の一団が日本美術院の同人を招待せうだいした。お客は横山大観、木村武山ぶざん、小杉未醒、富田渓仙、戸張孤雁といつたやうな顔触。
支那の伍廷芳が全権公使として米国にとゞまつてゐた頃、ある日市俄古シカゴ招待せうだいせられた事があつた。伍廷芳は尻尾のやうな弁髪べんぱつを後に吊下ぶらさげながら出掛けて往つた。
で高木氏はその臨海団を湊海岸に連れてく前に、一度自分のやしきにその親達を招待せうだいした。親達は禿頭をてか/\させたり、胡麻白ごまじろ丸髷まるまげかしげたりしてつて来た。
アメリカのルウズヴエルト氏が、先日こなひだある人の招待せうだいで大きなホテルの宴会に招かれて往つた。
いつだつたかの雨声会に、夏目漱石氏が招待せうだいを受けて、素気そつけなく辞退した事があつた。
で、立続けに五十幾回の宴会を開いて、市民の重立おもだつた者を招待せうだいした。