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憐愍
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あはれみ
ふりがな文庫
“
憐愍
(
あはれみ
)” の例文
眤
(
じつ
)
と松太郎の寝姿を見乍ら、大儀相に
枕頭
(
まくら
)
を廻つて、下駄を穿いたが、その寝姿の哀れに小さく見すぼらしいのがお由の心に
憐愍
(
あはれみ
)
の
情
(
こころ
)
を起させた。
赤痢
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
わたしの爲に祈つてくれ、
翁
(
おきな
)
びた
水松
(
いちゐ
)
の木よ、
憐愍
(
あはれみ
)
深き木、わたしの悲しい心の
悦
(
よろこび
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
然
(
しか
)
しわれは
人
(
ひと
)
を
傷
(
きずつ
)
け
害
(
そこな
)
ふ
党
(
やから
)
とは
違
(
ちが
)
ふ。
幼児
(
をさなご
)
の
眼
(
め
)
を
剞
(
く
)
り
抜
(
ぬ
)
き、
足
(
あし
)
を
断
(
た
)
ち、
手
(
て
)
を
縛
(
しば
)
つて、これを
曝物
(
さらしもの
)
に、
憐愍
(
あはれみ
)
を
乞
(
こ
)
ふ
悪人
(
あくにん
)
どもが
世間
(
せけん
)
にある。さればこそ
今
(
いま
)
この
幼児等
(
えうじら
)
を
観
(
み
)
て、
心配
(
しんぱい
)
いたすのだ。
浮浪学生の話
(新字旧仮名)
/
マルセル・シュウォッブ
(著)
平次の心には、この不幸な男に對する
憐愍
(
あはれみ
)
が、油の如く
浸
(
にじ
)
む樣子でした。
銭形平次捕物控:056 地獄から来た男
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
我心、君もし知らば、『
憐愍
(
あはれみ
)
』のいかで堪ふべき
よそ人のあざむが如く
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
▼ もっと見る
其都度、私は
左右
(
かにかく
)
と故障を拵へて一緒に遊ぶまいとする。母は
憐愍
(
あはれみ
)
の色と
悲哀
(
かなしみ
)
の影を眼一杯に湛へて、当惑気に私共の顔を等分に
瞰下
(
みおろ
)
すのであつたが、結局矢張私の
自由
(
わがまま
)
が
徹
(
とほ
)
つたものである。
刑余の叔父
(新字旧仮名)
/
石川啄木
(著)
いと深き
憐愍
(
あはれみ
)
垂れさせ給へよと、
祷
(
いの
)
りをろがむ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
まづ
憐愍
(
あはれみ
)
を、かの君に乞ひ得たるのち
歌よ、ねがふは
(旧字旧仮名)
/
アリギエリ・ダンテ
(著)
いと深き
憐愍
(
あはれみ
)
垂れさせ給へよと、
祷
(
いの
)
りをろがむ
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
憐愍
(
あはれみ
)
の
房
(
ふさ
)
の血に赤く
染
(
そま
)
つた尊い
荊棘
(
いばら
)
。
牧羊神
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
憐
漢検準1級
部首:⼼
16画
愍
漢検1級
部首:⼼
13画
“憐愍”で始まる語句
憐愍令