恭々うや/\)” の例文
この貴婦人たちは、ブロクルハースト氏の夫人及び令孃として、テムプル先生に恭々うや/\しく迎へられ、室の上席の名譽席めいよせきしやうじられた。
彼方あつち此方こつちさがす中、やつとのことで大きな無花果いちじく樹蔭こかげこんでるのをつけし、親父おやぢ恭々うや/\しく近寄ちかよつて丁寧ていねいにお辭儀じぎをしてふのには
怠惰屋の弟子入り (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
ガラツ八の八五郎は、佛樣の前に飾つた机の上に、恭々うや/\しく供へた三方の上の、包み金に氣が付きました。
わたし愛子あいこです、陛下へいかよ』あいちやんはすこぶ恭々うや/\しくまをげました、しかしあいちやんはこゝろうちでは
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
杜氏は、恭々うや/\しく頭を下げて、伏目ふしめ勝ちに主人の話をきいた。
砂糖泥棒 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
ふみしめ徐々と出來る跡には役僧やくそう二人付そひ常にかはり行粧ありさまなりやがて門まで來り浪人にむか恭々うや/\しく是は/\山内先生には宜こそ御入來ごじゆらい成たりいざ御案内と先にすゝめ浪人らうにんおくする色なく引續ひきつゞいて隨ひ行ぬ扨此浪人の山内先生とは如何なる者といふにもと九條前關白殿下くでうさきのくわんぱくでんかの御家來にて山内伊賀亮やまのうちいがのすけしようせし者なり近年病身びやうしん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)