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御楯
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ふりがな文庫
“
御楯
(
みたて
)” の例文
とはいえ、みかどの
御楯
(
みたて
)
とここへ
拠
(
よ
)
った侍の初志を遂げた将士もないではない。それらの者は、ふみとどまった少数の手兵と共に
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
宝字五年、光明太后の一周忌に当つてゐたので、八月に、上皇は天皇をつれて薬師寺に礼拝、押勝の婿の藤原
御楯
(
みたて
)
の邸に廻つて、酒宴があつた。
道鏡
(新字旧仮名)
/
坂口安吾
(著)
『大君の御楯となりし
丈夫
(
ますらを
)
の末はますますいや榮えたり』『整ひし
五百津
(
いほつ
)
の
軍
(
いくさ
)
いかでかも君が
御楯
(
みたて
)
とならざらめやも』
愛国歌小観
(旧字旧仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
いよいよ丑の上刻となれば、露払い、
御弓箭
(
おゆみや
)
、
大幡
(
おおはた
)
、
御楯
(
みたて
)
、
神馬
(
じんめ
)
、神主を先頭に禰宜、巫、神人。そのあとに八基の
御神輿
(
ごしんよ
)
、
御饌
(
みけ
)
、長持。氏子総代に
産子
(
うぶこ
)
三十人。
顎十郎捕物帳:23 猫眼の男
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
一方の
御楯
(
みたて
)
となって、手となり足となるつもりでいますのに、成経を一時お預け下さることさえ、お聞き入れないとは、どうやら、この教盛に二心あるとでもお思いとしか受取れません。
現代語訳 平家物語:02 第二巻
(新字新仮名)
/
作者不詳
(著)
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おほぎみの
御楯
(
みたて
)
となるを待ち申す命は早くたてまつりつつ
礼厳法師歌集
(新字旧仮名)
/
与謝野礼厳
(著)
つはものに数ならぬ身も神にます我が大君の
御楯
(
みたて
)
ともがな
夜明け前:02 第一部下
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
大君の
醜
(
しこ
)
の
御楯
(
みたて
)
と
海野十三敗戦日記
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
彼らはここで、一そうその異口同音を高めながら、天皇の
御楯
(
みたて
)
となることのよろこびを、武士の
本懐
(
ほんかい
)
であり、大きな生きがいだといった。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
醜
(
しこ
)
の
御楯
(
みたて
)
といでたつ我は。大君のへにこそ死なめかへりみはせじ。若者達は花と散ったが、同じ彼等が生き残って
闇屋
(
やみや
)
となる。ももとせの命ねがはじいつの日か御楯とゆかん君とちぎりて。
堕落論
(新字新仮名)
/
坂口安吾
(著)
たとえ魔の軍たりとも、
御楯
(
みたて
)
の王軍が行くところ、なにほどの
抗戦
(
あらが
)
いをなしえようぞ。——かつては
襲来
(
しゅうらい
)
の
蒙古
(
もうこ
)
の外兵十万を、博多ノ浜に
葬
(
ほうむ
)
ッた
例
(
ため
)
しさえある。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
なにほどのお力にもなりますまいが、ひきつれてまいった一千は、みかどの
御楯
(
みたて
)
となって死ぬぶんには悔いを持たぬ、
笠置
(
かさぎ
)
、千早いらいのつわものばかりです。
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
おれたちのあるかぎり、金剛山の
失
(
う
)
せぬかぎり、ここの
御楯
(
みたて
)
の城は変らぬ。しがみついて時節を待とう。
私本太平記:04 帝獄帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
建国のときの
神則
(
しんそく
)
、天皇の兵は治安を守る
防人
(
さきもり
)
であり、軍は国の
御楯
(
みたて
)
であり、剣は我を磨き人を生かす愛ですらあった本質から
私
(
わたくし
)
にうごき
紊
(
みだ
)
れて、時には分離し、時には皇室を
威嚇
(
いかく
)
するなど
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「いつか、わが兄上に似ておいでられたな。そんなことは正季にもわかっています。……けれど、
御戦
(
みいくさ
)
はなんのためだ。まこと、この国の武士なら、みかどの
御楯
(
みたて
)
、一身の利害などは、かえりみてもいられぬはず……」
私本太平記:12 湊川帖
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
御
常用漢字
中学
部首:⼻
12画
楯
漢検準1級
部首:⽊
13画
“御”で始まる語句
御
御馳走
御前
御意
御座
御簾
御尤
御覧
御免
御堂