トップ
>
彼女
>
かのをんな
ふりがな文庫
“
彼女
(
かのをんな
)” の例文
そこで細君が夫の看病をしてゐる
間
(
ま
)
、僕は
彼女
(
かのをんな
)
の散歩の道連になることを申し込んだ。女は一応軽く辞退した上で僕の請を容れた。
不可説
(新字旧仮名)
/
アンリ・ド・レニエ
(著)
唯懐
(
ただおもひ
)
を
亡
(
な
)
き人に寄せて、形見こそ
仇
(
あだ
)
ならず書斎の壁に掛けたる半身像は、
彼女
(
かのをんな
)
が十九の春の色を
苦
(
ねんごろ
)
に
手写
(
しゆしや
)
して、
嘗
(
かつ
)
て
貽
(
おく
)
りしものなりけり。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
一度
彼女
(
かのをんな
)
の冷酷なる微笑に魅せられた者は自己の破滅は予期しながら何時の間にかひきつけられて
了
(
しま
)
ふ。
新橋
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
此落魄のうちに、彼は三千代を引張り
廻
(
まは
)
さなければならなかつた。三千代は精神的に云つて、既に平岡の所有ではなかつた。代助は死に至る迄
彼女
(
かのをんな
)
に対して責任を負ふ積であつた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
今ま貴女の(と花吉を
一瞥
(
いちべつ
)
しつ)
仰
(
お
)
つしやる通り実に気の毒でした、
然
(
し
)
かし
彼女
(
かのをんな
)
が
彼
(
あ
)
の如くして生きて居たからとて、一日と
雖
(
いへど
)
も、一時間と雖も、幸福と云ふ感覚を
有
(
も
)
つことは無かつたでせう
火の柱
(新字旧仮名)
/
木下尚江
(著)
▼ もっと見る
赤良顔は京都に返ると見えて窓から顔を出して
彼女
(
かのをんな
)
と
話
(
はな
)
しをしてゐる
夜汽車
(新字旧仮名)
/
尾崎放哉
(著)
天の物は
彼女
(
かのをんな
)
に如かざれば。
素描
(新字旧仮名)
/
与謝野寛
(著)
噫
(
ああ
)
我が当時の恨、彼が
今日
(
こんにち
)
の悔! 今
彼女
(
かのをんな
)
は日夜に栄の
衒
(
てら
)
ひ、利の
誘
(
いざな
)
ふ間に立ち、守るに難き節を全うして、世の
容
(
い
)
れざる愛に
随
(
したが
)
つて奔らんと為るか。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
彼
(
かれ
)
は又三千代を
訪
(
たづ
)
ねた。三千代は
前日
(
ぜんじつ
)
の如く
静
(
しづか
)
に
落
(
お
)
ち
着
(
つ
)
いてゐた。
微笑
(
ほゝえみ
)
と
光輝
(
かゞやき
)
とに
満
(
み
)
ちてゐた。
春風
(
はるかぜ
)
はゆたかに
彼女
(
かのをんな
)
の
眉
(
まゆ
)
を吹いた。代助は三千代が
己
(
おのれ
)
を挙げて自分に信頼してゐる事を知つた。
それから
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
我聞く、犯罪の底には必ず女有りと、
若
(
も
)
し
信
(
まこと
)
なりとせば、彼は
正
(
まさし
)
く
彼女
(
かのをんな
)
ゆゑに
如何
(
いか
)
なる罪をも犯せるならんよ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
彼
常用漢字
中学
部首:⼻
8画
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
“彼女”で始まる語句
彼女等
彼女達
彼女自身
彼女程