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川長
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かわちょう
ふりがな文庫
“
川長
(
かわちょう
)” の例文
浜納屋
(
はまなや
)
づくりのいろは茶屋が、
軒並
(
のきなみ
)
の水引
暖簾
(
のれん
)
に、
白粉
(
おしろい
)
の香を競わせている中に、ここの
川長
(
かわちょう
)
だけは、奥行のある川魚料理の門構え。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「今夜、さじきにお見えになっている土部さまから、はねてから、柳ばしの
川長
(
かわちょう
)
で、
一献
(
いっこん
)
さし上げたいというおはなしだそうですが——」
雪之丞変化
(新字新仮名)
/
三上於菟吉
(著)
その日には城から会場へ
往
(
ゆ
)
く。
八百善
(
やおぜん
)
、
平清
(
ひらせい
)
、
川長
(
かわちょう
)
、
青柳
(
あおやぎ
)
等の料理屋である。また吉原に会することもある。集会には
煩瑣
(
はんさ
)
な作法があった。これを礼儀といわんは美に過ぎよう。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
其の前に一目逢いたいから、お
店
(
たな
)
を首尾して廿五日の昼過に、知らない船宿から船に乗り、
代地
(
だいち
)
の
川長
(
かわちょう
)
さんの先の
桐屋河岸
(
きりやがし
)
へ来て待っていてくれろという手紙を
認
(
したゝ
)
めて出しましたから
業平文治漂流奇談
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
まもなくお角は、田山白雲を柳橋北の
川長
(
かわちょう
)
へ連れて行って御馳走をしました。
大菩薩峠:24 流転の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
▼ もっと見る
あの時、森啓之助は、
脇船
(
わきぶね
)
の底に一個の長持を積んで阿波へ帰った筈だ。その長持の中には、たしかに、
川長
(
かわちょう
)
のお
米
(
よね
)
が隠してあった筈——。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
川長
(
かわちょう
)
へでも行ってお
飯
(
まんま
)
を喰いに一緒に
行
(
ゆ
)
けと仰しゃるから、お供をしてお飯を戴き、あれから
腕車
(
くるま
)
を雇ってガラ/\/\と仲へ行って、
山口巴
(
やまぐちどもえ
)
のお
鹽
(
しお
)
の
許
(
とこ
)
へ
上
(
あが
)
って、大層お浮れなすって
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
誰袖は当時
川長
(
かわちょう
)
、
青柳
(
あおやぎ
)
、
大七
(
だいしち
)
などと並称せられた家である。
渋江抽斎
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
「あの
先達
(
せんだつ
)
になってゆく男は、たしかこの間
川長
(
かわちょう
)
の座敷で隣合った阿波侍……たいそうぎょうさんな身支度で、一体どこへゆくのかしら?」
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
もう、いわずもがなのことだが、この
痩形
(
やせがた
)
の美人こそ、去年の秋まで、大阪の
立慶河岸
(
りっけいがし
)
にいた
川長
(
かわちょう
)
の娘お
米
(
よね
)
であった。
鳴門秘帖:03 木曾の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
駕屋
(
かごや
)
に
簾
(
すだれ
)
をはねさせて、
川長
(
かわちょう
)
の明りへ姿を立たせたのは、
身装差刀
(
みなりさしもの
)
、いずれもりゅうとした三人の武家揃い。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
いまわしい運命の
呪縛
(
じゅばく
)
からのがれたい一心に、さまざまと手をくだいた甲斐があって、
川長
(
かわちょう
)
のお米は、やっと、なつかしい大阪の町を、再び目の前に見ることができた。
鳴門秘帖:04 船路の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
その耳には、
川長
(
かわちょう
)
の座敷で聞いた
一節切
(
ひとよぎり
)
、その眼には打出ヶ浜の月の色がみえるのであろう。
鳴門秘帖:02 江戸の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
長
常用漢字
小2
部首:⾧
8画
“川”で始まる語句
川
川面
川柳
川上
川岸
川下
川原
川越
川端
川辺