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屋造
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やづくり
ふりがな文庫
“
屋造
(
やづくり
)” の例文
古代を
眼前
(
めのまへ
)
に見るやうな小都会、奇異な北国風の
屋造
(
やづくり
)
、板葺の屋根、または冬期の
雪除
(
ゆきよけ
)
として使用する特別の
軒庇
(
のきびさし
)
から
破戒
(新字旧仮名)
/
島崎藤村
(著)
何処
(
いずこ
)
も
同一
(
おなじ
)
、雪国の薄暗い
屋造
(
やづくり
)
であるのに、
廂
(
ひさし
)
を長く出した奥深く、
煤
(
すす
)
けた柱に一枚懸けたのが、薬の看板で、雨にも風にも
曝
(
さら
)
された上、古び切つて、虫ばんで
処方秘箋
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
この大きな、古風な、どこか
厳
(
いかめ
)
しい
屋造
(
やづくり
)
の内へ静かな光線を導くものは、高い
明窓
(
あかりまど
)
で、その小障子の開いたところから青く透き
徹
(
とお
)
るような空が見える。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
軈
(
やが
)
て二
階
(
かい
)
に
寐床
(
ねどこ
)
を
慥
(
こしら
)
へてくれた、
天井
(
てんじやう
)
は
低
(
ひく
)
いが、
梁
(
うつばり
)
は
丸太
(
まるた
)
で
二抱
(
ふたかゝへ
)
もあらう、
屋
(
や
)
の
棟
(
むね
)
から
斜
(
なゝめ
)
に
渡
(
わた
)
つて
座敷
(
ざしき
)
の
果
(
はて
)
の
廂
(
ひさし
)
の
処
(
ところ
)
では
天窓
(
あたま
)
に
支
(
つか
)
へさうになつて
居
(
ゐ
)
る、
巌丈
(
がんぢやう
)
な
屋造
(
やづくり
)
高野聖
(新字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
田舎
(
いなか
)
風の
屋造
(
やづくり
)
のことで、裏口から狭い庭を通って、表の方へ抜けられる。表座敷へ通う
店頭
(
みせさき
)
の庭のところで、三吉、正太の二人は沢田老人の訪ねて来るのに
逢
(
あ
)
った。
家:01 (上)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
▼ もっと見る
やがて二階に
寝床
(
ねどこ
)
を
拵
(
こしら
)
えてくれた、
天井
(
てんじょう
)
は低いが、
梁
(
うつばり
)
は丸太で
二抱
(
ふたかかえ
)
もあろう、屋の
棟
(
むね
)
から
斜
(
ななめ
)
に
渡
(
わた
)
って座敷の
果
(
はて
)
の
廂
(
ひさし
)
の処では
天窓
(
あたま
)
に
支
(
つか
)
えそうになっている、
巌乗
(
がんじょう
)
な
屋造
(
やづくり
)
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
余計なことを言うようですが、
後
(
あと
)
の都合がありますから、この
屋造
(
やづくり
)
の様子を聞いて下さい。
星女郎
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
旧
(
むかし
)
の街道は木曾風の
屋造
(
やづくり
)
の前にあった。従順な森彦の妻は夫を
待侘顔
(
まちわびがお
)
に見えた。
家:02 (下)
(新字新仮名)
/
島崎藤村
(著)
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
造
常用漢字
小5
部首:⾡
10画
“屋造”で始まる語句
屋造作