“軒庇”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
のきひさし25.0%
のきびさ25.0%
のきびさし25.0%
ひさし25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
雪のかゝらない軒庇のきひさしから負傷者が乗りこむのを見ていた看護長は
氷河 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
昔のままの軒庇のきびさしを出した家並みの通りの中に、何年にも同じ古びさに見える自分らの生れた家がちらと眺められて、自分は気づかないような風をしていたがちょっと悲しい気持を誘われたりした。
父の葬式 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
古代を眼前めのまへに見るやうな小都会、奇異な北国風の屋造やづくり、板葺の屋根、または冬期の雪除ゆきよけとして使用する特別の軒庇のきびさしから
破戒 (新字旧仮名) / 島崎藤村(著)
ことに身体動作の軽捷けいしょうさは神業のごとくで、慶安四年三月二十五日、将軍家光いえみつの上覧試合に阿部道世入道あべどうせいにゅうどうと立合った時などは、跳躍するたびにその衣服の裾が軒庇ひさしを払ったと伝えられている
松林蝙也 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)