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居据
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いすわ
ふりがな文庫
“
居据
(
いすわ
)” の例文
他家に嫁して舅姑の跡を継ぐ者あり、生れたる家に
居据
(
いすわ
)
りて父母の跡を継ぐ者あり、其辺に心付かざりしは全く記者の
粗漏
(
そろう
)
ならん。
女大学評論
(新字新仮名)
/
福沢諭吉
(著)
水戸中学校長菊池謙二郎氏が
起
(
た
)
って大隈内閣の
居据
(
いすわ
)
りと立憲思想との関係の説明を求めて文相に肉薄した事とは、著しく世間の耳目を惹いた。
憲政の本義を説いてその有終の美を済すの途を論ず
(新字新仮名)
/
吉野作造
(著)
「さすがは信長かな、もしあのまま
居据
(
いすわ
)
っていたら、次の日には、ことごとくわが馬蹄にかけて、信長へ見参とともに、川へ斬りすててくれたものを」
新書太閤記:05 第五分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
けれども多年の功労の後なので、辞職聴許はむずかしかろうし、
居据
(
いすわ
)
りを懇願せられることだろうと、ひそかに期待していた。ところがそうではなかった。
ジャン・クリストフ:03 第一巻 曙
(新字新仮名)
/
ロマン・ロラン
(著)
最後のものを売り
損
(
そこ
)
ねた一家はどうにもこうにもならなくなった。家主は毎日のように家賃の
居据
(
いすわ
)
り
催促
(
さいそく
)
をする。近所の
小店
(
こみせ
)
は何一つ貸売りしてくれない。
何が私をこうさせたか:――獄中手記――
(新字新仮名)
/
金子ふみ子
(著)
▼ もっと見る
故郷の親戚に
便
(
たよ
)
って逃げて行ったのもあれば、市から建てたバラックに逃げ込んだのもある。又は郊外に避難小舎を建てて、そのまま
居据
(
いすわ
)
ったのもあるであろう。
街頭から見た新東京の裏面
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
杉山萠円
(著)
一ツ橋門外の二番御
火除
(
ひよ
)
け地の隅に
居据
(
いすわ
)
っている雪だるまも、一方に
曲木
(
まがき
)
家の御用屋敷を折り廻しているので、正月の十五日頃までは満足にその
形骸
(
けいがい
)
を保っていたが
半七捕物帳:28 雪達磨
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
元々
頑丈
(
がんじょう
)
にできた
身体
(
からだ
)
だから単に
馳
(
か
)
け歩くという労力だけなら大して苦にもなるまいとは自分でも承知しているが、思う事が引っ
懸
(
かか
)
ったなり
居据
(
いすわ
)
って動かなかったり
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
立ち
退
(
の
)
かないのだから、いつまでもここに
居据
(
いすわ
)
っていましょう。……お隣りの親方、御免なさいよ
霜凍る宵
(新字新仮名)
/
近松秋江
(著)
到底地方に
居据
(
いすわ
)
っていては出来る仕事ではないのであった。
大切な雰囲気:03 大切な雰囲気
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
あくる日一日は無理に寝かしておいたが、娘は次の日から
跛足
(
びっこ
)
をひきながら起きた。しかし彼女はここを立去ろうともしないで、そのままこの家に
居据
(
いすわ
)
っていることになった。
有喜世新聞の話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
返事を待ち受ける間の津田は
居据
(
いすわ
)
りの悪い置物のように落ちつかなかった。ことにすぐ帰って
来
(
く
)
べきはずの下女が思った通りすぐ帰って来ないので、彼はなおの事心を
遣
(
つか
)
った。
明暗
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
到底地方に
居据
(
いすわ
)
っていては出来る仕事ではないのであった。
油絵新技法
(新字新仮名)
/
小出楢重
(著)
あくる日一日は無理に寝かしておいたが、娘は次の日から
跛足
(
びっこ
)
をひきながら起きた。しかし彼女はここを立ち去ろうともしないで、そのままこの家に
居据
(
いすわ
)
っていることになった。
探偵夜話
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
居
常用漢字
小5
部首:⼫
8画
据
常用漢字
中学
部首:⼿
11画
“居”で始まる語句
居
居候
居睡
居所
居士
居間
居室
居眠
居合
居堪