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小鍋立
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こなべだて
実に直行も気味好からぬ声とは思へり。
小鍋立せる
火鉢の
角に
猪口を
措き、
燈を
持て来よと
婢に命じて、玄関に出でけるが、
先づ戸の内より
卯平は
斯うして
仕事をして
見たり
寐て
見たり、それから
自分で
小鍋立をするかと
思へば
家族三
人と
共に
膳へ
向つたり、
側から
見て
居る
勘次には
氣が
知れぬ
爺さんであつた。
小鍋立というと洒落に見えるが、何、無精たらしい
雇婆さんの
突掛けの膳で、安ものの中皿に、
葱と
菎蒻ばかりが、
堆く、狩野派末法の山水を見せると、
傍に竹の皮の
突張った
と納所部屋から段々
庫裏から本堂の方へ来ると、本堂の
後に
一寸した小座敷がございます、
此処にお梅と二人で差向い、畜生めという四つ足の
置火燵で、ちん/\鴨だか
鶩だか
小鍋立の楽しみ酒
小鍋立で手酌でくびり/\と酒を呑んで居ります。