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小坊主
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こぼうず
ふりがな文庫
“
小坊主
(
こぼうず
)” の例文
その時小犬ほどな
鼠色
(
ねずみいろ
)
の
小坊主
(
こぼうず
)
が、ちょこちょことやって来て、あなやと思うと、
崖
(
がけ
)
から横に宙をひょいと、
背後
(
うしろ
)
から
婦人
(
おんな
)
の背中へぴったり。
高野聖
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
銀杏
(
いちょう
)
・
榧
(
かや
)
の実などの数をあてる女の子の遊びにこの語を用い、なかには「
中
(
なか
)
の
中
(
なか
)
の
小坊主
(
こぼうず
)
」と同じく、手を
繋
(
つな
)
いで輪になって中央に
踞
(
うずくま
)
った
児
(
こ
)
に
こども風土記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
妹子
(
いもこ
)
はおいいつけの
通
(
とお
)
り、シナへ
渡
(
わた
)
るとさっそく、
衡山
(
こうざん
)
という
所
(
ところ
)
へたずねて行きました。そしてその山の上のお
寺
(
てら
)
へ行くと、
門
(
もん
)
に
一人
(
ひとり
)
の
小坊主
(
こぼうず
)
が
立
(
た
)
っていました。
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「おまえこそいったい何者だい、
鞍馬寺
(
くらまでら
)
の
小坊主
(
こぼうず
)
さんでもなし、まさか山男の
伜
(
せがれ
)
でもあるまい」
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
この寺には
年寄
(
としよ
)
った
住職
(
じゅうしょく
)
と
小坊主
(
こぼうず
)
一人が住んでいたが、住職はついに死んでしまい、小坊主はそんなところに一人では住んでいられないと言って、村へ
逃
(
に
)
げて来てしまった。
鬼退治
(新字新仮名)
/
下村千秋
(著)
▼ もっと見る
言った者には、覚えのある
筈
(
はず
)
。いや、それがしは神通力も何も持っていない。あの赤い太鼓は重かったであろう。あの中に
小坊主
(
こぼうず
)
ひとりいれて置いた。委細はその小坊主から聞いて知った。
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
妹子
(
いもこ
)
がこうこういう
者
(
もの
)
だといって
案内
(
あんない
)
をたのみますと、
小坊主
(
こぼうず
)
はもう
前
(
まえ
)
から
知
(
し
)
っているといったように
夢殿
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
「
中
(
なか
)
の中の
小坊主
(
こぼうず
)
」とか「かアごめかごめ」と称する遊びは、
正
(
まさ
)
しくその名残である。
山の人生
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
その
他
(
ほか
)
、
振袖
(
ふりそで
)
のわかい腰元三人、それから
中居
(
なかい
)
、茶の間、
御物
(
おもの
)
縫いの女、それから下働きのおさんどん二人、お小姓二人、
小坊主
(
こぼうず
)
一人、あんま取の座頭一人、御酒の相手に歌うたいの
伝右衛門
(
でんえもん
)
新釈諸国噺
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
するとその
小坊主
(
こぼうず
)
というのは
勝軍地蔵
(
しょうぐんじぞう
)
さまで、
大
(
おお
)
きなひげ
男
(
おとこ
)
と
見
(
み
)
えたのは
勝敵毘沙門天
(
しょうてきびしゃもんてん
)
に
違
(
ちが
)
いありません。どちらもこの
御堂
(
おどう
)
にお
鎮
(
しず
)
まりになっていらっしゃいます。
田村将軍
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
坊
常用漢字
中学
部首:⼟
7画
主
常用漢字
小3
部首:⼂
5画
“小坊”で始まる語句
小坊