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射込
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いこ
ふりがな文庫
“
射込
(
いこ
)” の例文
横に落した紫の傘には、あの
紫苑
(
しおん
)
に来る、
黄金色
(
こがねいろ
)
の昆虫の
翼
(
つばさ
)
の如き、
煌々
(
きらきら
)
した日の光が
射込
(
いこ
)
んで、草に輝くばかりに見える。
春昼後刻
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
それをお浪が知っていようはずは無いが、雁坂を越えて
云々
(
しかじか
)
と云い
中
(
あて
)
られたので、
突然
(
いきなり
)
に
鋭
(
するど
)
い矢を胸の
真正中
(
まっただなか
)
に
射込
(
いこ
)
まれたような気がして驚いたのである。
雁坂越
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
といって、
例
(
れい
)
の
強
(
つよ
)
い
弓
(
ゆみ
)
に
長
(
なが
)
い
矢
(
や
)
をつがえて、まっ
先
(
さき
)
に
進
(
すす
)
んだ大きな
船
(
ふね
)
の
胴腹
(
どうばら
)
をめがけて
矢
(
や
)
を
射込
(
いこ
)
みました。
鎮西八郎
(新字新仮名)
/
楠山正雄
(著)
ヂュリ さア、
好
(
す
)
いても
見
(
み
)
ませう、
見
(
み
)
て
好
(
す
)
かるゝものなら。とはいへ、わたしの
目
(
め
)
の
矢頃
(
やごろ
)
は、
母
(
はゝ
)
さまのお
許
(
ゆる
)
しをば
限
(
かぎ
)
りにして、それより
強
(
きつ
)
うは
射込
(
いこ
)
まぬやうにいたしませう。
ロミオとヂュリエット:03 ロミオとヂュリエット
(旧字旧仮名)
/
ウィリアム・シェークスピア
(著)
穂先から
中心
(
なかご
)
の端までザッと二尺五六寸、柄から抜いたまま蔀の隙間から
射込
(
いこ
)
んだもので、射込んだと思うと、槍の穂は
独
(
ひと
)
りでに、元の欄間へスルスルと引上げられていくのです。
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
▼ もっと見る
「だから変なんですよ、あの部屋は鼠一匹
入
(
はい
)
れやしません。どこか
隙間
(
すきま
)
から、鉄砲なら
射込
(
いこ
)
めるかもしれないが、傷は間違いもなく突き傷だ。死骸の
傍
(
そば
)
にはヒョロヒョロの細い短刀が
転
(
ころ
)
げているが、血も付いちゃいません」
銭形平次捕物控:282 密室
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
射
常用漢字
小6
部首:⼨
10画
込
常用漢字
中学
部首:⾡
5画
“射”で始まる語句
射
射殺
射手
射貫
射出
射干
射落
射竦
射水
射抜