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寸毫
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すこし
ふりがな文庫
“
寸毫
(
すこし
)” の例文
お
品
(
しな
)
の
病氣
(
びやうき
)
を
案
(
あん
)
ずる
外
(
ほか
)
彼
(
かれ
)
の
心
(
こゝろ
)
には
何
(
なに
)
もなかつた。
其
(
その
)
當時
(
たうじ
)
には
卯平
(
うへい
)
に
不平
(
ふへい
)
をいはれやうといふやうな
懸念
(
けねん
)
は
寸毫
(
すこし
)
も
頭
(
あたま
)
に
起
(
おこ
)
らなかつたのである。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
喋りながらも
寸毫
(
すこし
)
の隙なく詰寄せてくる太刀に気は苛立ちながら、押され押されして次第に追込まれる。軒下に焚物の枯松葉が積んであったが其処まで押つけられてしまった。
鍵屋の辻
(新字新仮名)
/
直木三十五
(著)
又、廃帝の一族が、何んな残虐な運命に逢おうと、私の実生活はその為に
寸毫
(
すこし
)
も、影響を受ける訳でもありませんでした。併し、私の感情は此の記事の為に、底深く抉ぐられたように思いました。
たちあな姫
(新字新仮名)
/
菊池寛
(著)
彼
(
かれ
)
には
寸毫
(
すこし
)
も
父兄
(
ふけい
)
の
力
(
ちから
)
が
被
(
かうぶ
)
つて
居
(
ゐ
)
ない。
頑是
(
ぐわんぜ
)
ない
子供
(
こども
)
の
間
(
あひだ
)
にも
家族
(
かぞく
)
の
力
(
ちから
)
は
非常
(
ひじやう
)
な
勢
(
いきほ
)
ひを
示
(
しめ
)
して
居
(
ゐ
)
る。
其
(
その
)
家族
(
かぞく
)
が一
般
(
ぱん
)
から
輕侮
(
けいぶ
)
の
眼
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
見
(
み
)
られて
居
(
ゐ
)
るやうに、
子供
(
こども
)
の
間
(
あひだ
)
にも
亦
(
また
)
小
(
ちひ
)
さい
與吉
(
よきち
)
は
侮
(
あなど
)
られて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
“寸毫”の意味
《名詞》
寸毫(すんごう)
極めて僅(わず)かなこと。ほんの少し。「毫」は「細い毛」の意。専ら「寸毫も」「寸毫の…も(「…」は名詞)」の形で、かつ否定語「ない」「ず」を後ろに伴って用いる。
(出典:Wiktionary)
寸
常用漢字
小6
部首:⼨
3画
毫
漢検1級
部首:⽑
11画
“寸”で始まる語句
寸
寸分
寸法
寸隙
寸々
寸暇
寸時
寸断
寸志
寸白