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女雛
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めびな
ふりがな文庫
“
女雛
(
めびな
)” の例文
小学校へ通う大川の橋一つ越えた町の中に、古道具屋が一軒、店に大形の
女雛
(
めびな
)
ばかりが一体あった。
﨟長
(
ろうた
)
けた美しさは註するに及ぶまい。
夫人利生記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
幸子は
内裏雛
(
だいりびな
)
の
女雛
(
めびな
)
の頭へ
瓔珞
(
ようらく
)
の附いた金冠を着せながら、悦子の甲高い声がひびいて来るのを聞いていたが
細雪:01 上巻
(新字新仮名)
/
谷崎潤一郎
(著)
女雛
(
めびな
)
のみ台さまを残しておいて、娘の春菜は男雛を、せがれの六郎次はまた女雛を、それぞれいとしい思い人思い雛に愛し祭りながら、この年までの十二
歳
(
とせ
)
十二春
右門捕物帖:22 因縁の女夫雛
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
まあ、申さば、
内裏雛
(
だいりびな
)
は
女雛
(
めびな
)
の冠の
瓔珞
(
やうらく
)
にも
珊瑚
(
さんご
)
がはひつて居りますとか、
男雛
(
をびな
)
の
塩瀬
(
しほぜ
)
の
石帯
(
せきたい
)
にも
定紋
(
ぢやうもん
)
と替へ紋とが互違ひに
繍
(
ぬ
)
ひになつて居りますとか、さう云ふ雛だつたのでございます。
雛
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
小宮山は所在無さ、やがて横になって
衾
(
ふすま
)
を肩に掛けましたが、お雪を見れば小さやかにふっかりと
臥
(
ふ
)
して、
女雛
(
めびな
)
を綿に包んだようでありまする。
湯女の魂
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
男雛
(
おびな
)
ばかりか、
女雛
(
めびな
)
もそろっているうえに、そのまた男雛が、名人のこわきにしてきた問題のまがい雛と、形も同じ、塗りも同じ、着付けの京
金襴
(
きんらん
)
の色までがまったく同様同形同色でしたから
右門捕物帖:22 因縁の女夫雛
(新字新仮名)
/
佐々木味津三
(著)
覚束
(
おぼつか
)
ない行燈の光の中に、象牙の
笏
(
しやく
)
をかまへた
男雛
(
をびな
)
を、冠の
瓔珞
(
やうらく
)
を垂れた
女雛
(
めびな
)
を、右近の
橘
(
たちばな
)
を、左近の桜を、
柄
(
え
)
の長い日傘を
担
(
かつ
)
いだ
仕丁
(
しちやう
)
を、眼八分に
高坏
(
たかつき
)
を捧げた官女を、小さい
蒔絵
(
まきゑ
)
の鏡台や箪笥を
雛
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
見る見るうちに数が
殖
(
ふ
)
えて、交って、花車を巻き込むようになると、うっとりなすった時、緑、
白妙
(
しろたえ
)
、
紺青
(
こんじょう
)
の、珠を飾った、
女雛
(
めびな
)
が
被
(
かぶ
)
る冠を守護として、
緋
(
ひ
)
の
袴
(
はかま
)
で
練衣
(
ねりぎぬ
)
の官女が五人
式部小路
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
「この位なお
膳
(
ぜん
)
がありましょう、
男雛
(
おびな
)
のと
女雛
(
めびな
)
のと一対、そら、あの、」
三枚続
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
女
常用漢字
小1
部首:⼥
3画
雛
漢検準1級
部首:⾫
18画
“女”で始まる語句
女
女子
女房
女性
女中
女王
女郎花
女将
女郎
女形